ユーザベースの挑戦を記録するコーポレートマガジン
ユーザベースがリーダーの内面に踏み込む理由──Leaders Academy受講者2人が語る変容のリアル

ユーザベースがリーダーの内面に踏み込む理由──Leaders Academy受講者2人が語る変容のリアル

ユーザベースが2025年に始動したリーダー育成プログラム「Leaders Academy」。階層ごとに体系化されたこのプログラムの中で、今回スポットを当てるのは、リーダー自身の内面──幼少期から積み上げた思い込みや繰り返しているパターンに踏み込み、その制約を解きほぐして新たなリーダーシップを獲得していく取り組みです。受講した2人のリーダーと、設計・推進する人材開発のリーダーに、変化の過程とその先を語ってもらいました。

阿部 真菜

阿部 真菜MANA ABESpeeda事業 Customer Success Domain 部長 兼 CPO室 兼 経営戦略室

新卒で建材・住設資材の専門商社に入社し、再エネ商材等のB2Bセールスや日系メーカーの海外市場開拓に従事。その後、新規事業開発室にて事業部横断の新規事業開発、ビジネスコンテスト...

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田本 圭史朗

田本 圭史朗KEISHIRO TAMOTOSpeeda事業 Marketing&InsideSales Domain 部長 兼 Brand Communications Team Leader

新卒で投資用不動産デベロッパーの株式会社シーラに入社し、不動産売買事業に従事。その後、The Model型組織の立ち上げに参画し、インサイドセールスマネージャーとして営業組織...

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福島 竜治

福島 竜治RYUJI FUKUSHIMA人事本部 人事企画チーム シニアマネジャー 兼 人材開発責任者

日系及び外資系企業でのIT業界セールス職のキャリアを経て、2014年より組織人事コンサルタントへ転身。10年をかけて米国発の人材アセスメント事業の日本市場での立ち上げを行い、...

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目次
Leaders Academyは階層別に実施。リーダーシップとマネジメントスキルに分かれており、本記事は2nd lineリーダー向けのリーダーシップ・プログラムを扱う

Leaders Academyは階層別に実施。リーダーシップとマネジメントスキルに分かれており、本記事は2nd lineリーダー向けのリーダーシップ・プログラムを扱う

「有能でなければ、居場所はない」──幼少期の転校体験が生んだ戦略

阿部さんは、コーチングセッションの中で「有能でなければ居場所がない」という思い込みがあったと気づいたそうですね。それはいつ頃からの考えだったのですか?

阿部真菜(以下「阿部」):
実は、自分がそういうふうに思っていたんだなと気づいたのは、今回の育成プログラムの中での棚卸しが初めてだったんです。深掘りしていく中で、根っこにそういうものがあったなと。私、生まれがミラノで、そのあともドイツ、バンコクと転々として、18歳まで転勤族だったんですね。学校だけでも何校通ったか数えられないくらいで。

その環境が影響していると。

阿部:
新しい環境に身を置くとき、もうそこにはコミュニティができあがっていて、みんなが居心地よく過ごしているわけです。そこに突っ込んでいって、調和を乱さずに自分の居場所をつくる、ということをひたすら繰り返してきました。

早く居場所がほしいと思ったときに、「あの人と話してみたい」「ちょっと輪に入れてあげてもいいかな」と相手に感じてもらうには、有能さだったり、面白さだったり、"いいね"と思われる要素を持つのが最短だと、どこかで気づいたんだと思います。自分の場所をつくるための戦略として、それがひとつの成功法則になっていった。

必要な存在として認められたい、有能であれるように自分を磨きあげていきたい──この想いは、プレイヤーとして成果を出す上では通用していました。でも、リーダーとしてメンバーを持つようになり、さらにミドルリーダーとしてチームリーダーを見る立場になると、「課題があるから改善しよう、前進しよう」という自分のやり方を、周囲に求めるようになったんです。そこで私は、リーダーという役割の壁にぶつかったと思っています。

私としては、あなたがもっと素敵になるためにここをこうしようね、と限りなく明るく前向きにフィードバックしているつもりでしたが、相手にとっては"改善と更なる研磨を求められ続ける”と受け取られていたと今では思います。改善点が肯定点を上回るので、どんどん相手の自己肯定感を下げてしまったなと……。

結局、自分で考えるよりも先に、私の正解を相手に押しつけてしまっていたんですね。リーダーシップサークル(※Leadership Circle Profile/以下「LCP」)のアセスメントを受けたとき、自分では意外だったのが「完璧主義」のスコアの高さでした。そこまで完璧さを求めているつもりはなく、ただより良いものを求めているだけだと思っていたんですが、求める水準が自分に対しても人に対しても高かったのかもしれません。

※

リーダーシップ・サークル・プロファイル(Leadership Circle Profile/LCP): 行動の背景にある「思考パターン(マインドセット)」までを円形チャートで包括的に可視化する、成人発達理論に基づいた360度評価アセスメント。

阿部真菜
相手の自己肯定感を損なっていたことに気づいたとき、率直にどう感じましたか?

阿部:
正直、しんどかったです。LCPの自己分析も、上司や周囲との会話も、できないことを棚卸ししていくシーンが多くて。

福島 竜治(以下「福島」):
阿部さんは自分に厳しいんですよね。「ああ、だから良くなかったんだ、そっかそっか」とはならず、「しんどい」と感じるのは、やっぱり「常に有能でなければならない」という幼少期からの自己概念が、自分に対する基準を高くしているのだと思います。

「強みを伸ばす方向で考えよう」──上司からのフィードバックが転機に

LCPの中で、当時の上長から受けたフィードバックが転機になったと伺いました。

阿部:
それまではずっと「悪を正す」「できないことをできるように」という思考だったので、成長プランもそういう方向で持っていったんです。そうしたら当時上司だった傑さん(山本 傑/上席執行役員 B2B事業 CCO)に、「言ってることは間違ってないし課題認識も大きくズレていないけど、あなたが言ってるほど問題でもないよ」と。できないことを直す話のボリュームが大きすぎるし、むしろあなたは"物申す系人材"として尖っているわけだから、その強みをどう伸ばすかのプランニングがなさすぎるんじゃないか、と。

"物申す系人材”。

阿部:
パワーワードですよね(笑)。でもそのとき気づいたのは、私が自分のメンバーに対してやっていたことと同じ構造だったということです。できないことを指摘して直させる。同じことを私の配下のメンバーにもしていたなと、メタ認知的に自分が見えた瞬間でした。

田本 圭史朗(以下「田本」):
すごい気づきだと思いますけどね。ちゃんと自分にリフレクションが入っているということですから。

具体的に、その後の行動はどう変わりましたか?

阿部:
リーダーとして、自分を上手に認めてあげるのが得意じゃないメンバーと接する際に、追い詰めちゃうような特性が自分にあるんだなと認知できたので、この人はどういうタイプで、何をもって自己肯定感を持てるんだろう、私のひとつの解を聞いたときにどう受け止めるタイプなんだろう、ということを意識するようになりました。相手の強みを主語に組織運営を考えるようになったきっかけでしたね。

福島:
Tips的なことを学んで、うわべの行動だけ変えても、内側が変わっていないとまた元に戻ってしまう。でも阿部さんは内側が変わっているから、行動変容が一過性じゃなく続けることができるんです。

インタビュー風景
リフレクションの習慣は元々あったんですか?

阿部:
なかったです。リーダーになった際も特にインプットもなかったので、何を振り返ればいいかも分からなかった。Leaders Academyで「リーダーとしてこういう観点がある」という基準をもらって初めて、それに対して自分がどうかを見られるようになったんです。

田本:
基準ができたっていうのは素晴らしいですよね。何をリフレクションしていいか分からないって、すごくよく分かります。

阿部:
Divisionリーダー(※)とか上のレイヤーになればなるほど、誰にも教わらずに自己流でやってきているので、今さら聞けないという悩みもあると思います。それをメンバーに言ったら不安にさせてしまうし。

※

ユーザベースは、Business Unit>Domain(3rdライン)>Division(2ndライン)>Team(1stライン)という組織構造になっています

「守る側の人なんて、いないよ」──守られることを、知らなかったリーダー

ここからは田本さんに伺います。Leaders Academyの前に一度インタビューをさせてもらいましたが、あのときからどう変化しましたか?

田本:
気持ちとしてはめちゃくちゃ変化しました! 前回のインタビューで言語化してもらったことを元に、福島さんとの1on1でも「あの記事を今読み返すとどう思いますか」という対話をしました。振り返ると当時とは全然違う、新たな一面を出せた感覚がありました。

田本圭史朗
「気持ちとしては」というのは?

田本:
阿部さんと同じで、それが実体験として影響を持てているかというと、まだまだです。思考習慣は変わったけれど、行動習慣はまだこれから。めちゃくちゃ失敗しています。

福島さんから言われたワードで一番残っているのが、「田本さんは、もう自分の中で"完成されすぎたリーダーシップ像"を持っている。それを忠実に、失敗しないように生きている感覚がある」。まさにそうだなと思いました。"こうあるべきだ"というリーダーシップを自分がしっかりやって、メンバーを導かなければならない、とずっと思っていたので。

私は5人兄弟の長男なんです。兄弟の中で最初に道を切り開くのは自分。みんなが不安なく進めるように、ちゃんとした道をつくってあげるのが自分の使命だと、幼少期から思っていました。そうした経験もあってか、自分が先頭に立ち、周囲を導いていくことが当たり前になっていたんだと思います。それがいつしか、自分のアイデンティティになっていたんですね。

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Leaders Academyで一番良かったセッションは?

田本:
メンタルモデルセッション(※)です。自分の深いところにある、見たくない真実を見ていく時間でした。その中で、講師の三好大助さん(組織対象プログラム「InnerTech Lab」主宰)に「守る側の人なんていないよ」と言われたんです。守る側だけじゃなくて、お互いに守り・守られるんだよ、と。

これまで、「誰かに守ってもらおう!」という選択肢自体がなかった自分にとっては、目からウロコでした。自分が関わる人には幸せになってほしいし、困っていることがあれば、全力で力を貸したい。ずっとそう考えてきました。でも、振り返ってみると、私が自分自身をその”支え合いの輪”の中に入れていなかったんですよね。

守られるって何だろう? と考え始めたところから、メンバーやチームリーダーにもっと頼って弱みを見せて、自分の中で完成していたリーダーシップの外に出てみる、という挑戦が始まりました。

※

メンタルモデルセッション:メンタルモデルとは、誰もが無自覚に持っている「自分は/世界はこういうものだ」という人生全般の行動の起点になっている信念・思い込みです。三好さんのセッションでは、一人ひとりのメンタルモデルをひも解くための問いかけによって、受講者が自身のメンタルモデルを明らかにし、その先にある本当の願いにつながることを支援していきます。

実際に頼ってみて、どうでしたか?

田本:
出てみた世界に何があるか、本当に分からなかったんですよね。そもそも、頼り方にも素直になれなくて(笑)。対面で話すことのメリットをこじつけてみたり、素直に頼ればいいのに、いろいろと理由をつけてしまったり。

伝え方は失敗しているんですが、チームリーダーからは「やっと頼ってくれましたね」「たもちさん(田本のニックネーム)、完璧でいたい人だと思っていたから、頼られるのは嬉しいです! けど、それだと伝わらないですよ」って言われました(笑)。

自分が思っていた以上に、周囲は頼られることを嬉しく感じてくれていたんですよね。自分が勝手に壁をつくっていた部分もあったんだな、と気づきました。

阿部:
めちゃくちゃ意外! 同期として入社後も関わってきましたけど、甘え上手というか、自己開示にハードルがなさそうな印象が強かったので。責任感の強さは感じていましたけど、頼り慣れてないというのは本当に意外。

田本:
被ってたんですよ、「強い自分」という鎧を(苦笑)。

変わろうとすること自体が、強さになる

上の人に頼ることも難しいと言っていましたよね。

田本:
当然、業務やプロジェクトの推進に関する報連相は早期に行っていました。ただ、自分で解決できることについては、今まで全く頼れなくて……。Divisionリーダーというポジションを与えられているからには、「このロールをちゃんと自分でやりきれよ」と覚悟の捉え違いをしていたんだと思います。守られるということは、「ここまでしかできなかった」というレッテルを貼られるような怖さもあって。期待値を超え続けたいという気持ちが強いんですね。

その怖さは今、どう変わりましたか?

田本:
怖さ自体はまだ全然あります。でも、「怖いと思ってるよ」と言えるようになりました。上司のみみさん(半澤 瑞生/執行役員 B2B事業 CMO)にも「僕、あんまりみみさんに守られたいと思ってないんですよね」と正直に話して。これまでだったら、そんなことを自分から伝えること自体、考えられなかったと思います。今振り返ると、これも自分の弱さを見せることの、ひとつの形だったのかもしれないですね。

福島:
リーダーって、変わるときに一回谷に落ちるんです。「変容の谷」みたいなものがあって。右利きでずっとやってきた人が、左手も使える自分になろうと決意した。だから当然ぎこちない。でも、もう右手だけでやろうとは思っていないですよね?

田本:
思っていないですね。

田本圭史朗

福島:
それがすごいんです。失敗するのは当たり前で、成長の過程にある。本当の内的変容って、もう変わる側に自分がいるというか。変わる側にいるから、たとえ新しいやり方がすぐにはうまくいかなくても今までのやり方に戻ろうとは思わない。もう新しい自分をすでに獲得してしまっていることがすごく大きい。

失敗しても、以前のやり方に戻そうとは思わない?

田本:
思わないですね。失敗ばかりしていますけど、今はあえて自分に甘く、失敗を受け入れています。「変わる」という気持ちに切り替えたこと自体を、自分の中でちゃんと認めているというか。変わろうとしている、この変化自体がポジティブなので、戻ったとしてもマイナスにはなっていない。長年スポーツをやっていたからかもしれませんが、いきなりできるわけないよな、今は鍛錬の期間だな、という感覚が強いです。

福島:
1回やってみて「これは私のやり方じゃないな」と思ってしまう人が結構多いんですよ。でもそれは本当の内的変容ではなく、気づいただけで変わるための覚悟に至っていない。田本さんの場合は、軸が移動している。だから新しい行動がすぐにうまくいかなくても、そのチャレンジがうまくいくまで続けることができるんです。

阿部:
完璧を目指していた頃は、すべてを自分のコントロール下に置きたくて、任せても細かく見に行ってしまう。任される側からすればマイクロマネジメントで、気持ちよくないですよね。今は任せるなら全部任せる。この会議体のこの部分は発言しない、と決めるなど、信じて任せることを意識しています。

完璧主義を手放した結果、意外な発見はありましたか?

阿部:
ありました! メンバーから予想外のアウトプットが出てきて、「それもアリだな」と。その気づきはすごく嬉しい。メンバーの中に自主性が生まれて、自分で考えて動くようになった部分も見えてきました。まだ、私の"正解"に当てにくる人もいるので、それは私自身の変容がまだ足りていない事象だなと受け止めつつ、少しずつ変わっている実感はあります。

なぜユーザベースは、リーダーの「内面」を扱うのか

福島さんに伺います。スキルではなく、リーダーの内面にまで踏み込む育成をやると決めたのはなぜですか?

福島:
この会社に入るときにすごく共感したのが、The 7 Valuesや経営トップである稲垣さん(稲垣 裕介/ユーザベースCEO)の考え方、バリューにもある「異能は才能」という思想です。個性を最大化して組織として勝つ、これをやりたかった。

変化が激しい環境の中でリーダーに何をアップデートしてもらうといいかというと、やはり自分自身の器をアップデートすることが最も大事だと思っているんです。自分を制限しているものに向き合い、広げることで変化対応力がつくし、人間力が高まる。人間力が高まればリーダーシップは絶対に高まるし、「この人の下で働きたい」という人たちが増えていく。

1stライン(チームリーダー)ではなく、2nd・3rdラインのリーダー(Division・Domainリーダー)を主な対象にした理由は?

福島:
率いる階層が上位になるほど、影響を与える範囲が広がります。自己認識が高くないと、組織崩壊を起こしてしまうかもしれない。2nd・3rdラインリーダーが変わることで、プラスの影響力も最大化できるし、組織崩壊のリスクも下げられる。

すでにユーザベースらしい思想・カルチャーがあるので、それをプログラムの中で一貫してトレーニングしてもらうことで、組織がより良い方向に向かえると考えているんです。

福島竜治

田本:
チームリーダー向けにはリーダー研修がありますけど、Divisionリーダーには就任するタイミングで、少しレクチャーがあるくらい。ここまでちゃんと内省して自分のマネジメントを見つめ直す機会は、これまで本当になかったです。

LCPが良かったのは、360度フィードバック以上に細かい内容で自分のリアクティブな部分やクリエイティブな部分(※)を可視化できて、それを元に上司やチームリーダーと共通言語を持った状態で話せること。自分の感覚ではなく、周囲からのフィードバックとのギャップを認知するところから始まるので、リーダーシップを磨いていく上で大きな成長の機会になりました。

※

LCPにおけるクリエイティブ: ビジョンや可能性に根ざし、他者との協働や本質的な成果を前向きに生み出す創造的なリーダーシップ要素

※

LCPにおけるリアクティブ: 恐れや自己防衛から無意識に反応してしまう思考・行動パターン。過度になるとリーダーシップの有効性を制限する要因となる要素

内的変容は、事業成長につながるのか

リーダーの内的変容が事業成長につながるという感覚は、実感としてありますか?

田本:
自分自身は変われそうだなという体感値はあります! 最後のメンタルモデルセッションに残ったメンバーの中には役員もいて、ものすごく多忙な中で半日使って、キツいセッションに参加していました。変えていきたいという思いはあるけれど、どうやっていいか分からなかったリーダーがこれだけいるんだなと。そういう人たちが今回のようなセッションを経て、成長していくことでの事業的インパクトはあると信じています。

阿部:
事業を動かしていくのは結局「人」です。各所にリーダーたちがいて、それぞれ強みを持っているものの、うまくいかない、歯車が回らない、ということが組織構造上必ず起きる。それを構造的に理解して、何を変え、何を変えないかの判断ができる材料がLCPだと思います。リーダーの成長サイクルが加速すれば、事業拡大の速度も上がっていくはずです。

福島:
一般的に、業績に最もインパクトを与える指標は組織文化、そしてその組織文化に大きな影響を与えるのがリーダーシップの質だといわれています。リーダーの内的変容は確実にリーダーシップの質に寄与するものです。企業経営者は経営視点における人材育成の真の価値を理解する必要があると考えています。

「人間性を育む」──ユーザベースが目指すリーダーシップ

最後に福島さんに伺います。ユーザベースという組織として、今後育んでいきたいリーダーシップとは何でしょうか。

福島:
一言でいうと、人間性です。リーダーの人間性が豊かになっていけば、この会社にみんないたいと思うし、そういう人たちが掲げるビジョンにみんなが集まりたくなるはず。器を広げること、個性が花咲くような形で人間性を育んでいくこと。それが私自身がリーダーシップ開発においてやりたいことの一番のコアです。

田本:
私がユーザベースでリーダーをやりたいと思ったのは、「異能は才能」を重視した上でのリーダーシップのあり方に惹かれたからです。自由主義(※)を掲げる中で、リーダーは目標達成に向けて方向性を示して推進する責任がある。その中で、山の頂上(目標)への登り方はヘリコプターでもいいし川を登ってもいい、自分の強みやエッジをどう活かすかは自由だよ、と言えるのがユーザベースのリーダーシップだと思うんです。そして、「異能は才能」を重視した上でのリーダーシップのあり方って、自分が変わることから始めようね、ということなのだと、LCPを通じて改めて感じました。

※

The 7 Values「自由主義で行こう」。ユーザベースがとても大切にしている考え方

福島:
やっぱり、そうしたユーザベースのアイデンティティはすでにあるはずなんです。それをリーダーが中心になって深めていく。このプログラムで経験した学びを、メンバーたちにもあり方やスタンスで示していける。自分を見つめ、才能や個性など、大事にしていることにどう向き合うか、その姿勢そのものがチームに波及していくと信じています。

内的変容は一度きりの到達点ではありません。阿部さん・田本さんは今も変化の途中にいて、失敗し、振り返り、また試す日々を続けています。でも、かつての自分に戻ろうとはしていない。右利きだけで戦ってきた人が、ぎこちなくても左手を使い始めた。その不可逆の一歩を踏み出せたこと、そして「途中であり続けられること」こそが、このリーダーたちの新しい強さなのだと思います。

集合写真

編集後記

Leaders Academyについて何度か記事化してきましたが、今回初めて実際に受講したリーダーの変化を取り上げてみました。今回インタビューに応えてくれた2人は、以前もインタビューしたことがありますが、当時よりも安心感があるというか、自身の変化を楽しみつつメンバーに向き合っている印象を持ちました。今後の進化も楽しみにしています!

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編集:筒井 智子
Uzabase Connect