「誰もがビジネスを楽しめる世界」を探索するコーポレートマガジン
最終面接で落ちかけた新卒が語る「弱さをさらけ出す勇気」

最終面接で落ちかけた新卒が語る「弱さをさらけ出す勇気」

新卒1年目にして「ユーザベースの顔になる!」と宣言する、エキスパートリサーチ本部の國原幹太。インターン先への就職に失敗し、ユーザベースの最終面接でも一度は不採用を突きつけられた彼は、数々の挫折を乗り越えてきました。入社後も同期と衝突するなど、決して順風満帆ではなかった1年間。葛藤の末に見出した自分なりの成長の道筋、そして未来への熱い想いを率直に語ってもらいました。

國原 幹太

國原 幹太KANTA KUNIHARA

埼玉県草加市出身。東洋大学経済学部を卒業後、2024年4月より現職。高校時代からストリートダンスに、大学時代からはDJにも精力的に取り組む。その傍ら、成長産業を支援するスター...

MORE +
目次

競合意識を超えた、人を見つめる採用プロセス

ユーザベースとの出会いについて教えてください。

もともとフォースタートアップスでインターンをしていて、その競合先がINITIAL(現 Speeda スタートアップ情報リサーチ)だったんです。なので競合として知っていました。ただ、それ以前から高校生の時にNewsPicksは知っていて、大学に入ってから「あ、NewsPicksってユーザベースなんだ」って気づいたという感じです。

フォースタートアップスでは約2年間インターンをされていたそうですね。

はい。実は最初はそのままインターン先に就職しようと考えていました。2年もやっていたし、インターン生の中でも目立っていたタイプだったので。でも最終面接で落ちてしまって……。

それはしんどかったですね……。

「え?」ってなりました(苦笑)。でもそこでゼロベースで考え直したんです。自分はどういうキャリアを歩みたいのか。根本的には起業したいという想いがあって、でも新卒で従業員数人規模の会社に行くのは自分には合わない。マインドはスタートアップ・ベンチャーだけど、教育環境やデータアセットが強い会社を探していく中で、「ユーザベースめっちゃいいじゃん」って気づいたんです。

他にはどんな企業を見ていたんですか?

プレイドやSansan、freeeなどのメガベンチャーと呼ばれる企業を受けていました。リクルートやサイバーエージェントは大きすぎるなと。あと、”あまのじゃく”気質があって、他の学生がみんな受けているところは受けたくなかった(笑)。

國原 幹太
最終的な入社の決め手は何でしたか?

2次選考として参加した2Daysインターンで、一気に志望度が変わりました。まずオフィスに感動したんです。パッと見てすごくイケてると思ったし、何より壁のレンガが廃材を使っているとか、木の板もリサイクルでつくっているとか、そういうストーリーに一貫した思想があって素晴らしいなと。

あとは懇親会で他の候補者同士が話している中、僕はずっと執行役員の守屋さん(守屋 俊史/スピーダ事業執行役員)と話していたんですよ。Expert Researchの創業ストーリーを直に聞いて「うわ、ここに入りたい!」と直感的に思いました。

スタートアップに興味があるなら、Speeda スタートアップ情報リサーチはどうだったんですか?

最初の段階でお断りしました。フォースタートアップスが好きだし思い入れもある中で、競合に行くのは自分の中で気持ちいいものではないなと。それを採用担当の方に伝えたら「うちもそういう競合の情報を抜き取りたいとかそういうのはないから」と言っていただいて。いい会社だなと思いました。

「何言ってんだこいつ」──佐久間さんとの面接で露呈した自分の弱さ

その後の選考はスムーズでしたか?

実は最終面接で落ちかけました。佐久間さん(佐久間 衡/元ユーザベースCo−CEO)にボッコボコにされて(笑)。

それまでの面接は全部ストレートに通っていて「もう行けるっしょ!」みたいな感じだったんです。でも佐久間さんの冷徹な感じ、笑わない感じにすごく緊張してしまって。自分を飾ってしまったというか、取り繕った言葉で答えてしまったんです。それを全部見抜かれて「いや、それ違うと思ってて」みたいに。

圧迫面接だったってこと?

いや圧迫じゃなくて、淡々と本質を突いてくる感じです。結果的に「すぐ辞めそう」みたいなことを言われて「あ、終わった……」と。しかも他の企業は全部辞退しちゃっていたし。

え!

ギャンブラーですよね(笑)。2Daysインターンが終わった後、「ユーザベースしかない!」と思って全部辞退しました。

國原 幹太
それで落ちたらどうするつもりだったんですか?

いや、本当にそうなんですよ。でも次の日に採用担当の方が「もう1回やりましょう」と言ってくれて。自分の弱みをさらけ出していなかったとか、何がダメだったかも全部分かっていたんですよ……。自信のなさとか自己理解を深めるために、採用担当の方と守屋さんで2on1までしていただいて。

2回目の面接はどうでしたか?

もう一瞬で「飲みに行きましょう」みたいに言ってくれるぐらいまで変わりました。「前回は何だったの?」みたいな(笑)。そこで大きく気づいたのは、ユーザベースでは”きれい事”ばかり言うんじゃなくて、自分の弱いところや自信がないところもさらけ出すことが、むしろ大事なんだということです。

「俺はちょっと違う」──新卒同期との衝突から学んだこと

入社後のギャップはありましたか?

いい意味でのギャップがありました。研修が2週間ぐらいで終わって、チームの研修も1週間やったら、もう実務をやろうみたいな。「早っ、もういいんすか?」って(笑)。周りの友だちはまだ研修中なのに、もう先輩メンバーと同じ土俵に立たせてもらえる。プレッシャーもありますが、熱量を持って仕事するのが好きな自分にはポジティブでした。

同期とは仲がいい?

実は最初はバチバチでした。僕が尖りまくっていて……「圧倒的な成果を残す!」みたいな感じで、他の新卒とは絡む必要ない、仲良くなる必要ないと思っていて。しかもそれを言葉に出してしまっていたんです。

逆に同じチームで同期のもっちー(持田 八枝)は「みんなと仲良くやろう」というタイプで。僕はオフィスに行っても雑談もしないし、強い言葉を使ってしまったりして、壁ができてバチバチになってしまいました。

どう解決したんですか?

当時の上長との1on1で「協調性がない」とフィードバックを受けました。最初は「俺はそう思わないんですよね」と歯向かっていたんですが、フルボッコにされて(笑)。自分が正しいと思っていたことが全部裏返しに返ってきて。

最初はめちゃくちゃムカついていたんです。でも、フィードバックを受けた後に自分で客観視してみて「マズい、俺が間違ってるかもしれない」って気づけました。それから1〜2週間後にあった新卒の成果発表会で、自分の弱みの部分もさらけ出すことができて、その後の飲み会で正式にもっちーに謝りました。

今では週1で1on1をする関係になったそうですね。

本当にありがたいです。自分も本気だったからこそ、本気でぶつかって、その反動で自分に返ってきた。すごくいい経験になったなと思います。

「分からない」を武器にする。弱みを強みに変えた攻略法

仕事面での失敗や学びはありますか?

ADHDという特性があって、マルチタスクや物事を一気に覚えることが苦手なんです。新しいチームに配属されるたびに、他の人より理解が遅いことを自覚していました。でも何度か経験するうちに攻略法が分かってきて。

どんな攻略法ですか?

助けを求めるということです。「分からないことはありますか?」と聞かれて、本当は分からないことがあるけど、場の流れを崩しちゃうかな……と思って言わないことってあるじゃないですか。でもビビらずに「ちょっと初歩的なところで申し訳ないんですけど」と質問してみると、意外と周りも知らなかったりする。

今ではミーティングで必ず1回は手を挙げて、感想を言うか質問すると決めてやっています。質問しようと思って参加すると、めっちゃ内容が入ってくるんですよ。

國原 幹太

自由と挑戦。自分とユーザベースを繋ぐ、共通の価値観

ユーザベースのThe 7 Valuesとしても掲げている「自由」についてどう感じていますか?

自由=ラクをするってわけではないと思っています。自由は”手段”であって、最大限の成果を出すため、自分のありたい姿を体現するための”手段”として自由がある。よくも悪くも言い訳ができない環境だなと。

印象的なエピソードはありますか?

オンラインミーティング中、飼い犬や猫が映り込んできたり、お子さんが来て手を振ってきたりするのが、最初はめっちゃ衝撃的でした。

ユーザベースでは、お子さんやペットを違う部屋に追いやったりしない。みんながそれを許容している。変なしがらみを感じないというか、目的が達成できれば別に犬が入ってきても大丈夫でしょ、という感じがいいなと思います。

好きなバリューは何ですか?

迷ったら挑戦する道を選ぶ」ですね。面接でもずっと言っていました。挑戦って、周りの人が「え、なんでそれやるの」「無理でしょ」って言われることだと思うんです。そこにリスクを取って挑むことに、人としての厚みや魅力があると思っていて。

The 7 Values「迷ったら挑戦する道を選ぶ」
その価値観はいつから持っているんですか?

小学校2年生くらいからです。それまでは本当に落ち着きもないし、勉強もできない。落ち着きがなさすぎて、給食は廊下で食べさせられるような子でした。でもテコンドーを始めて、出る大会で表彰されるようになって、初めて認められた感覚があった。

「結果を出せば認めてもらえるんだ」と気づいて、じゃあもっと認めてもらえる、みんなが驚く結果を出すには、もっと高い目標を目指さないといけない。そこから挑戦という考え方が生まれました。

國原 幹太
DJもやっているんですよね。

高校を卒業したばかりでDJを始めたんですが、周りからは無謀だと言われました。当時のダンスシーンでは、ダンサーとして有名になってからじゃないとDJになれない、みたいな風潮があったんですよ。でも「うるせえ、俺はやるんだ」って(笑)。

結果的にダンサーとして有名にならなくても、当時目標にしていたイベントで回したり、J-WAVEに出演したりもしました。NewsPicksにいる同期に撮ってもらって、YouTubeに動画を公開しているので、ぜひチェックしてみてください!

「ユーザベースの顔になる」──新卒1年目が描く未来

ユーザベースに向いている人はどんな人だと思いますか?

理想としては、やりたいことや自分のありたい姿が明確な人。でも大学生って基本的にやりたいことが明確にある人って少ないと思うんです。みんな面接でそれを取り繕っちゃうけど、大人たちには見抜かれる。

「やりたいことがないです」だけじゃダメですが、やりたいことや自分のありたい姿を見つけようと努力する人。今は言語化できないけど、そこに向けて行動したい、試行錯誤したいという熱量がある人はすごくいいんじゃないかと思います。

あとは、自分の好きな部分と好きじゃない部分をさらけ出せる人。先ほど話した、僕が最終面接に落ちかけた理由のひとつがそれだったと思います。学生の段階から素直に言える人って本当に素晴らしい。自分の悩みも含めて、そこからポジティブに行動しようと思える人が素敵だなと思います。

最後に、今後の目標を教えてください。

ユーザベースの顔になる」です! 顧客にとって特別な存在でありたい。「ユーザベースと言えば國原くんかな」みたいに、パッと思い浮かぶような第一想起される人物になりたいです。

ユーザベースって働きやすいじゃないですか。ここで「ああ、國原くんがいるところか」って思われたら最高だなと。絶対に実現したいと思います!

ユーザベースの顔になる!

編集後記

今回から2024年新卒入社メンバーのインタビューシリーズを始めます!
本文に出てくる、同期とぶつかったエピソード、私は新卒の成果発表会を聴いて知ったんですが、今回のインタビューでぜひ話してほしい! とリクエストしました。今後公開予定の、ぶつかった相手である持田のインタビューでは、彼女側からの視点を話してもらっています。そちらもセットで読んでいただけると、ユーザベースが大切にしているオープンコミュニケーションやThe 7 Valuesを感じられると思います。お楽しみに!

デザイン:金子 華子 /撮影・編集:筒井 智子
Uzabase Connect