ざっくり年表
・2018年:NewsPicks for Businessスタート
・2019年:NewsPicks アカデミア内のサービスとして動画講義「MOOC」がスタート。その後、NewsPicks for Businessが法人向け動画学習サービスとして「MOOC Enterprise」を立ち上げ
・2021年11月:MOOC Enterpriseから、NewsPicks Learningにリニューアル
・2022年1月:NewsPicks Learning専任のチームが発足
・2022年3月:ビジネス研修用ボードゲーム「Marketing Town」と業務提携
チームメンバー紹介
・高柳 貴衣(NewsPicks Learning Team リーダー)
大学卒業後、株式会社NECネッツエスアイに入社し、メガバンク向けのソリューション営業に4年間従事。その後株式会社パソナで顧問事業のグロースに携わり、セールスマネジメントとマーケティングを兼任。2020年、NewsPicks入社。2022年1月よりNewsPicks Learningのプロダクトオーナーに就任。
・庫本 太樹
京都大学法学部卒業。2014年中京テレビ放送株式会社に入社し、主にバラエティ番組のディレクターを担当。2019年、NewsPicks入社。現在は、法人向け動画学習プラットフォーム「NewsPicks Learning」のチーフプロデューサーを担当。
NewsPicks Learning Teamってどんな仕事?
高柳 貴衣(以下「高柳」):
「今と未来を学ぶ」をコンセプトにした法人向け動画学習サービスで、忙しいビジネスパーソンがすき間時間に学びを進められるように1話あたり5〜6分の動画を数多く提供しているのが特徴です。
e-ラーニングは一般的に、1テーマあたり1時間を超える動画も多く存在します。だけど忙しいビジネスパーソンにとっては、業務時間外に1時間も使うのは体力が必要ですよね。なので日常のすき間時間に、ビジネスのホットトピックをポッドキャストのような感覚で学び進められるように工夫しています。
提供している動画講義の種類は3つ──対談形式でビジネスリーダーたちの学び方を学ぶ「NewStudy」、いまホットなキーワードについて講義形式で学ぶ「MOOC(Massive Open Online Course」、答えのない領域について専門家がオピニオンを出し合う「プロフェッショナル対談」です。学び方を知るところから、今後注目が集まりそうなテクノロジーやビジネストレンドを学ぶところまで、それぞれの学習ペースに合わせて動画を視聴できる構造にしています。
動画のテーマは「AI」「SDGs」「DX」といったビジネスパーソンがいま学んでおくべき内容から、「メタバース」や「Web3」といった最先端のキーワードまで。幅広いユーザーのニーズに応えています。

庫本 太樹(以下「庫本」):
企画や出演者の選定と交渉、打ち合わせは僕たちディレクター陣が行い、構成や撮影は外部の制作会社さんとともに進めています。
企画を考えるとき、まずはテーマを最近話題のビジネス書や記事などから考えます。次に、それらの著者やNewsPicksのプロピッカーに出演をお願いし、動画の構成を練っていきます。
出演いただく専門家の皆さんは、その道のプロばかり。1テーマ10本程度、小テーマごとに5〜6分の動画シリーズを制作するにあたっては、どんな構成にすればユーザーが効率的に学習でき、専門家の話をわかりやすく習得できるのかを重視して考えます。

NewsPicks Learningの動画講義、MOOCの一部『新規事業開発シリーズ』
高柳:
私はNewsPicks Learningのプロダクトオーナー(事業責任者)として、事業開発からマーケティング、営業、受注後の顧客伴走までのビジネスサイド全てを担っています。
NewsPicks Learningのプロダクトオーナーになったきっかけは、事業を本格的に拡大するタイミングで「サービスの1番の理解者」だったからでしょうか。2021年12月までは、AD/NPの全商材を横軸で販売するセールスを担当していたんですよね。そのなかにNewsPicks Learningの前身となる「MOOC Enterprise」も含まれていました。
2021年11月、MOOCを法人向け動画学習サービスにリニューアルし、新たにNewsPicks Learningとしてスタートしたんですが、立ち上げ期はオーナー不在で(苦笑)。その時期にも私は「全ての商材を売る人」としてNewsPicks Learningの商談にも立ち合っていたんです。
当時からNewsPicks Learningには大きなポテンシャルを感じていました。そもそもe-ラーニングは企業側の導入障壁が低い上、AD/NPが持っている他のソリューションと合わせてご利用いただきやすい。さらに、いいコンテンツがすでにたくさんそろっていると感じていて……。プロダクトの特長や魅力を、私が社内で1番知っている状態だったんです。そのため、事業成長が本格化する2022年1月から責任者に就任することになりました。
リーダーになってからは、e-ラーニングだけにとどまらず、ビジネスゲーム研修を提供するMarketing Townとコラボレーションしたビジネスボードゲームの開発や、オンラインセミナーの開催など、「ビジネスパーソンの学び」をさらに拡張できるような事業企画に取り組んでいます。


Marketing Townと共同開発したゲーム。NewsPicks Learningと一緒に活用することでビジネストレンドを正しく理解し、自社ビジネスへの接続を体感できる
高柳:
いろいろあるんですけど、そのうちのひとつは、NewsPicks Learningの事業がAD/NP全体の成長に大きく貢献できるということです。
NewsPicks Learningは、セールスとマーケティングのやり方次第で、比較的短いリードタイムで導入の意思決定をいただける商材です。このサービスの売上が、事業部の目標達成を左右することもあるくらいです。AD/NPとしても一丸となって売っていく機運が高まっているサービスで、先陣を切っていろいろと企画できるのはめちゃめちゃやりがいを感じます。
それに、NewsPicksというメディアの枠組みをうまく使いながら事業開発できることも「リッチな体験をさせてもらっているなあ」と幸運に感じていますね。NewsPicksではテキストのニュースはもちろん、「THE UPDATE」や「伝書鳩TV」などの動画コンテンツも好評です。経済情報を伝えるチャネルはテキストやグラフィックなどたくさんありますが、なかでも動画は今後、成長のポテンシャルがとても高いと思うんです。動画の可能性を追求しながらの事業開発に、楽しみながら取り組んでいます。
庫本:
僕がやりがいを感じるのは、単に動画を制作するだけでなく、NewsPicks Learningの事業そのもののグロースにも関われることです。NewsPicks Learningを通じてより良い体験をお届けできるように、視聴サイトの改善をエンジニアにお願いしたり、告知記事の内容を精査したり──動画ディレクターとしての業務範囲にとどまらず、多様な領域に染み出していけるのがいいですよね。
あとは、お客様が自分たちの想定を超えるようなサービスの使い方をしていると知ったとき。先日のユーザーインタビューでは、動画を見たお客様が自主的に勉強会を開いているというお話を伺いました。こういう声を聞けると嬉しいですし、やりがいを感じます。
チーム内外のコミュニケーション
高柳:
2022年1月にチームが発足した当時、専任のビジネスサイドは私ひとりでした。7月現在、コンテンツ・動画ディレクター・カスタマーサクセスなど、さまざまなエッジを持つメンバーの協力を得ながら、総勢10名ほどでサービスを創っています。
週1回、NewsPicks Learningに携わるメンバーのほぼ全員が集まるミーティングを開いているんですが、このミーティングが楽しくて。ふだん全然違う職能で仕事をしている多様なメンバーと、それぞれの異能を生かしたディスカッションができるのが面白いんです。私自身も、みんなが意見を言いやすいようにできるだけポジティブな空気感でチームやミーティングを運営するように心がけています。
ちなみにこのミーティングでは、商況予測やコンテンツのプランニング、アクティブユーザーを増やすための施策検討、エンジニアへの改善依頼などを話し合っています。
庫本:
実はいま、経済情報プラットフォーム「SPEEDA」や法人向け顧客戦略プラットフォーム「FORCAS」といったSaaSプロダクトのメンバーと、学習動画を協働で制作できないかと検討しているんです。たとえばSPEEDAなら経営企画に、FORCASならマーケティングや営業に特化した動画を提供することで、もっとユーザー体験をよくできるんじゃないか、って。
高柳:
SaaSプロダクトは「企業の意思決定を支える」ことを目標に据え、プロダクトを通じてお客様の成功を支援しています。さらに本質的な意味で意思決定を支えるために、今後はユーザー企業のスキル醸成までサポートしたい思いがあるんだ、と聞いたんです。
その領域を補完するには、NewsPicks Learningが最適なんじゃないか、と話しています。SaaSプロダクトのお客様がNewsPicks Learningを通じて、佐久間さん(佐久間 衡/ユーザベース Co-CEO)の唱える「アジャイル経営」のスキルを身につけられるようになったら面白いですよね。
チームで挑戦しているイシュー
高柳:
今年は3カ年事業計画の最終年なので、目下の売上を達成することはもちろん、次の3カ年に向けて事業をどう進化させていくか戦略を立てています。最近はユーザー企業のニーズに深く入り込む提案も増えていますし、一方で手軽にNewsPicks Learningを利用したいというニーズにも応えていきます。ユーザー企業ごとのフェーズやニーズに合った使い方を提供できるように、アライアンスを組んだり販売方法を考えたり、挑戦すべきことがたくさんあるんです。
NewsPicks Learning Teamで働くことに興味がある人には、「それぞれに活躍のフィールドがある」ということを伝えたいですね。たとえばセールスひとつを例にしても、SaaSプロダクトのようにセールス&マーケティングを最適化して効率よくスケールさせることも可能だし、クライアントに深く入り込んだコンサルティング的な価値提供もできる。いろんな可能性があって、すべてにトライできるんですよ。これはセールスに限らず、どの職種においても似たようなことが言えると思います。
庫本:
ビジネスの基礎体力をつけたいビジネスパーソンにとって、NewsPicks Learningが欠かせない存在になれるような映像を制作していきたいですね。面白いだけではなく「分かりやすい」コンテンツを増やして、お客様がNewsPicks Learning上でいい体験をつくれるようにしたいです。
それから大局的な視点では、SaaSプロダクトとの連携はもちろん、現状の提供メニューのもっと先を見据えた動画企画など、挑戦したいことがたくさんあります。たとえば、動画シリーズを観た人が質疑応答できるようにするとか、Marketing Townとコラボレーションしたボードゲームを何らかの形でコンテンツにするとか……。「夢いっぱい」状態だからこそ、つくり手が足りていないのがジレンマですが(苦笑)。
高柳:
この前ちょうど庫本さんとプロダクトの将来について話していたとき、「目指す姿はNewsPicks Learningじゃなくて、Uzabase Learningじゃないか」っていう話になったんですよ。
以前千葉さん(千葉 大輔/執行役員CFO)がTHM(Town Hall Meeting:全社員を対象に毎週行われる、パーパス・バリュー浸透の場)で、「ユーザベースのプロダクトはハイコンテクストな部分があるから、使いこなせる人が限られるのではないか」という個人投資家の意見を紹介していました。
ユーザベースが目指す「経済情報の力で、誰もがビジネスを楽しめる世界」を実現するためには、提供するプロダクトを誰もが使いこなしてビジネスに活かせる状態になった方がいい。「誰もが」の部分を実現するために、NewsPicks Learningが頑張れば、ビジネスを楽しめる人をもっと増やせるんじゃないかと思っていて。
庫本:
早く「Uzabase Learning」に進化させていきたいですよね。本当のことを言うと、各プロダクトに1人ずつ「Learning」をつくる人がいてほしいくらい(笑)。
高柳:
各プロダクトとのコラボレーションが広がっていったら、とても面白いことになると思うんです! この世界観を目指すためにも、たくさんの仲間を巻き込んでいきたいと思います。