2020年の9月頃、Wantedlyで村木さん(村木 淳之介/AlphaDrive/NewsPicks クリエイティブディレクター・アートディレクター)から声かけてもらったのが入社のキッカケですね。たぶん僕は大学の入学年度と卒業年度がずれているので、果たしてこいつは大学生なのか、社会人なのかみたいなことを思いながらのコンタクトだったと思うんですけど(笑)。
その時点で他の会社に入社しようとしていたんですが、訳あって辞退したんです。「さて、これからどうしよう」と考えていた時に、村木さんからインターンのお誘いをもらって、2021年の1月からインターンを開始しました。卒業論文を提出した次の週の頭からだったので、ドタバタなスケジュールでしたね。
インターンを始める前はAlphaDrive/NewsPicksのことしか知らなかったので、正直ユーザベースグループがどんな会社かわかっていなかったんです。なのでインターンの期間は、ユーザベースグループがどんな会社であるのか、本当にAlphaDrive/NewsPicksの目指していることと自分のやりたいことがマッチしているのか。この2つを人事の方と話しました。
その時に、人事の方から「自分が何をやりたいのか、何を重視するのか。価値観をはっきりさせて、その上でAlphaDrive/NewsPicksとマッチしているのかどうかを判断した方がいいよ」とアドバイスをもらったんです。このアドバイスをもとに、正式に入社するかを決めました。
入社を決めた理由は大きくふたつあって、ひとつはAlphaDrive/NewsPicksが、フェアであることを重要視している会社だと思ったからです。僕自身フェアであることを大事にしているので。AlphaDrive/NewsPicksのやろうとしていること──いろいろな人にチャンスを与えて、新しい機会をどんどん提供していることは、僕の関心と近いと感じました。価値観の部分が合うんだったら、入社を決めていいんじゃないかなと思ったんです。
ふたつ目は、ユーザベースグループのカルチャー(The 7 Values)を見て、共感したからです。この規模の会社でカルチャーが浸透しているのは面白いと感じたので、メンバーの一員になれたらいいなって思いました。
インターン中に取り組んだ、MOOC Enterprise(現NewsPicks Learning:法人向け動画学習サービス)のランディングページのリニューアルですね。このプロジェクトをキッカケに、どのような仮説でランディングページをデザインするべきかを考えるようになりました。
プロジェクトでは、営業とマーケティングとデザインチーム各々が持っている景色を交換する機会を設けたんです。たとえば、「人事の研修としての売り方だったら、このワードは絶対に入れなきゃいけないよね」とチームの垣根を超えて意見を出し合って。3つのチームの視点をもとに、つくったページを再評価して、改善するプロセスをどんどん実施することができました。
以前の僕は、「ランディングページを作って、コンバージョンレートを上げる。それをどうやったらデザインで良く見せられるだろう?」としか考えていなかったんですね。このプロジェクトは、契約にいたるまでにも、サービスサイトからの問い合わせ、商談、契約後のサポートなど、たくさんのコミュニケーションがあると目の当たりにした出来事でした。
このプロジェクト以降、ただ単にランディングページを作って終わりではなくて、その先の営業担当者のことや、商談までを考えてデザインをしなければならないと考えるようになりました。AlphaDrive/NewsPicksのようなB2Bの会社に入社したからこそ、得られた気づきですね。
あと、プロジェクトを通してAlphaDrive/NewsPicksの理解も深まりました。インターンの期間が短かったからこそ、AlphaDrive/NewsPicksがどのようにプロジェクトを進めているのかわからなかった部分もあったんです。僕がある程度メインでミーティングオーナーを務め、プロジェクトを進めるにつれてメンバーを理解することもできました。
AlphaDrive/NewsPicksのサービスが立ち上がるごとにランディングページの制作をしたり、継続的にIncubation Suite(新規事業開発特化型の総合支援ツール)のUI/UXの改善をしたりしています。
Incubation SuiteのUI/UXの改善では、最も重視すべきユーザーの行動を何にするか、どのような価値判断・価値基準でサービスが提供できているかなど、整理をしながら改善に取り組まなければならず、そこに面白さを感じています。
来月からはマーケティング業務の一部も担当する予定です。デザイナーとしても、つくったランディングページをちゃんと評価して、継続的に改善計画を回すことに興味があったので、きちんと取り組みたいなと思います。
デザイナーとしてのやりがいは、ユーザーに届いて「影響があった」と感じられることです。インターンを始めたばかりの頃にNewsPicks Enterpriseの返信機能リリースの記事コンテンツを制作しました。ユーザー目線に立って物事を考えることができていると評価をもらえて、嬉しかった出来事なんです。
今後はもっとユーザーに注目して、デザインにも取り組みたいなと考えています。ランディングページで言えば、数値に注目するとか。Incubation Suiteであれば、今までサービスを理解するのに精一杯だったので、ユーザーヒアリングをして、ユーザーの意見を取り入れたいなと思っています。
ふたつあって、ひとつはどんなエッジを伸ばすべきかについて。自分の強みがわからないんですよ……。
これまではフィードバックをもらう中で、僕に期待されていることが理解できたし、視点のユニークさは評価していただいているんですが、クリエイティブチーム中で僕に明確な強いエッジがあるかと言われれば、まだないと思うんです。
これからチームであったり、ユーザベースグループ全体であったり、誰かが「コレって誰が一番詳しい?」と迷った時に、「それだったら僕です! 」って自信を持って言える領域がほしいなと思っています。
ふたつ目は、ビジュアルデザインを作る能力をどう高めたら良いかに悩んでいます。設計がどんな良いものだとしても、ビジュアルで一定以上のユーザーの目を惹きつけたり、ユーザー設計が心地よくなったりしないと、それ以上にデザインは高められないと思うので。
細部のUXというか、言語で伝えられない部分にデザインの価値ってしっかり出るものだと考えています。そう考えたときに、僕のビジュアルを作る能力はまだまだだなって。「どういう見せ方をしたらユーザーは快適に操作ができるのか」を考えると、言語だけで伝えられない部分は、ビジュアルでもっと補えられるはず。完全に大学が言語派だったんで、違う世界にいるなぁってたまに思います(笑)。
短期目標としては、デザイナーとしての最低限のスキルを身につけることですね。さっき言ったようにビジュアルづくりは、まだまだだと思うので。ちゃんとユーザーに届けられるだけのクオリティのものを、確実につくれるようになりたいです。
画面上の設計部分は「今回この部分が足りなかった」と、自分で気づいて反省できるようになりました。けど、ビジュアルは村木さんと会話をしていく中で、初めて足りない部分に気づかされるんです。まずは自分で足りないポイントに気づけるようになることが課題だと思っています。
この課題に対して、NewsPicksのコンテンツを見て勉強してみたら良いと村木さんからアドバイスをいただいています。新たな表現へのチャレンジや、見せ方の工夫が施されているので。こういう見せ方すると、こういう伝わり方をするんだ! と日々気づきを得ています。見せ方のバリエーションを増やしたり、もっと詰めるべきところを詰めてクオリティを上げたりして、手札を増やしていきたいですね。
長期目標は、インハウスのデザイナーとして、事業やサービスを伸ばすデザイナーになることです。きちんと事業の状況を把握して、適切なもの届けられるようなりたいんです。デザイナーとして関わった事業やサービスから、いろいろな人が新たな価値に気づいたり、何かチャンスを手に入れたりしてほしいなって思っています。
デザイナー視点で言えば、会社の思想を重視してデザインに反映させていることですね。たとえば、ランディングページのトップの見せ方っていろいろやり方があると思うんですよ。AlphaDrive/NewsPicks場合は、会社の思想としてどういう見せ方がベストなのかを検討したうえで、デザインに取り組んでいます。
あと、担当デザイナーにデザインの方向性を一任される部分が多いので、楽しいなって思います。「このコンセプトで、こういう風に作ってください」という方針が、いい意味できちんと決まっていないんですよね。方向性の模索段階だからというのもあってか、最低限の情報をもとに、「どういう見せ方をしたいですか? 何が最適だと思いますか?」と問われること多いので、すごく裁量を持たせてもらっている、挑戦できる環境だと思っています。
編集後記
杉友さんは自己分析力がすごく高い方だなと感じました。自分自身の課題が何で、足りない部分は何か。常に自分を見つめ、成長できるよう陰で努力していることがわかりました。私も今ある課題を自分で見つけられるようになりたいです。
所属組織名は取材当時のものです。