「誰もがビジネスを楽しめる世界」を探索するコーポレートマガジン
「経済×エンタメ」で、誰かの人生を変える番組をつくりたい(The UPDATE・OFFRECO.チーフプロデューサー木嵜綾奈)

「経済×エンタメ」で、誰かの人生を変える番組をつくりたい(The UPDATE・OFFRECO.チーフプロデューサー木嵜綾奈)

こんにちは、ブランディングチームの筒井です!
ユーザベースグループで働くメンバーを紹介する社員紹介インタビュー、第13弾はNewsPicks Studios チーフプロデューサーの木嵜綾奈です。

木嵜 綾奈

木嵜 綾奈AYANA KIZAKINewsPicks Studios チーフ・プロデューサー

NewsPicks Studios チーフ・プロデューサー。 「The UPDATE」 と「OFFRECO.」を立ち上...

MORE +
目次

なぜNewsPicks(ユーザベース)に転職しようと思ったんですか?

10年ほどニューヨーク、フロリダに住んでいたんですが、トランプ政権が誕生して世界が一変したんですよ。生活が大きく変わったのを受けて、日常生活の裏側について何か発信しなければと思いました。

メディアの仕事に戻りたかったし、そろそろ日本に帰りたいなと思っていたタイミングだったので、そこから日本での仕事を探し始めました。転職サイトに登録していたら、NewsPicks Studiosで番組をつくる人を募集していると紹介を受けて、応募してみることに。

テレビ東京ニューヨーク時代に一緒に働いていた洪さん(洪 由姫/NewsPicks編集部)が働いているので、もともとNewsPicksのことは知っていました。洪さんがNewsPicksに転職した当時は、記者を辞めてスタートアップのメディアに行くなんて、当時なかなかなかったので、すごく興味があったんです。

洪さんから「環境がめちゃくちゃ自由で、風通しがいいよ」と聞いていましたが、選考中も実際に入社してからも、本当に風通しがいいなと感じています。今は当たり前になりましたが、ユーザベースは最終面接も含め全部オンラインOKだったんですよ。

他にも何社か応募したんですが、他社は「最終面接は対面で」と言われることがほとんど。ユーザベースは面接自体もすごくスムーズで、1次面接・2次面接ともに30分くらいで終わって、佐々木さん(佐々木 紀彦/ NewsPicks Studios代表取締役)との最終面接は10分くらい(笑)。面接の冒頭で「アメリカは今、何時ですか?」と聞かれ、0時だと答えたら「早く終わらせましょう」と言ってくれて。

何社か内定をいただきましたが、洪さんから聞いたユーザベースの自由なカルチャーに惹かれ、入社を決めました。2018年にオファーを受諾し、そこから怒涛の帰国準備をして2019年1月に入社しました。

現在の仕事内容と、仕事でワクワクしていることを教えてください。

入社後はライブ経済ニュース番組「The UPDATE」の1コーナー、「WORLD UPDATE」を担当する予定でした。現在の「The UPDATE」は討論番組ですが、当初は経済情報番組だったんですね。でも早々に番組の大リニューアルをすることになり、次は何をやるんですか? と聞いたら「討論番組を考えている」と言われて……。討論番組なんて「朝まで生テレビ」くらいしか知らないし、当然つくったこともありません。

でも、佐々木さんが「アベマの未来をテーマに討論したい。5人くらいゲストを呼びたいんだよね。猪瀬直樹さんに出てもらえるか聞いてみる」って言うんですよ。え、そんなビッグネームの人に軽く聞けちゃうんだ? とビックリしたのを覚えています(笑)。しかも3分くらいで「出演OKでした」って返事をもらっていて、とにかく衝撃でしたね。

従来のテレビ業界では、メールで番組概要や企画書を送って、事前に説明する時間も取って丁寧にオファーするのに、一瞬で決まる──今では私もメッセンジャーなどを使ってオファーするようになりましたが、最初はこんなに早く番組がつくられていくのはスゴいな! と思いました。

現在はチーフプロデューサーとして古坂大魔王さんがMCの「The UPDATE」と平成ノブシコブシの吉村崇さんがMCの「OFFRECO.」を担当しています。「The UPDATE」はある程度佐々木さんと一緒にフォーマットをつくっていった後、チーフプロデューサーを担当することになりましたが、「OFFRECO.」は本当にゼロからつくった番組。

吉村さんのマネージャーさんとの話し合い、産業医の大室正志さんなどの人選や企画・構成から入って、セットも全部考えてつくっているので、自分の子どものような存在ですね。かなり自由にやらせてもらっています。

スポンサードの回もあるので、その場合は私がスポンサーを交えた企画打ち合わせなどもやります。一般的なTV制作の現場では、スポンサーとのやり取りは営業のみが担当し、制作は入りませんが、私たちは自分でも対応する。これは他の制作現場では見られないことかもしれません。

スポンサーがやりたいこと・伝えたいことと、視聴者が面白いと思うことや私たちがやりたいことは、完全に一致しない場合もあるんですね。広告的な部分とメディアをMIXさせ、落とし所を見つけていくのは難しいですが、その分やりがいもあります。

一番ワクワクするのは、やっぱり収録中ですね。最先端の情報に、制作としていち早く触れられる。世に出る前、最初に私が見れるわけですから。カメラマンなどを含めると、制作に関わっているのは30人ほど。サブ(副調整室)でスタッフみんながゲラゲラ笑って手を叩きながら見ているんですよ(笑)。制作スタッフから熱狂が生まれているんです。

仕事で忘れられないエピソードはありますか?

やっぱり「The UPDATE」ですね。1つは「子供のスマホ利用は制限すべきか」というテーマの回。バチバチの議論になったうえに、明石ガクトさんが観客席に座っていて、全く番組内では触れられず画面に見切れていて、視聴者から「あれ? 明石ガクトさん?」ってコメントが付いて。

乱入ゲストとして討論に参加するという、まるでジャズのセッションみたいに何が起こるか分からない感じになったんですよ(笑)。スタジオは大爆笑で、私はサブで「何だこの番組!」って泣き笑いしながら「この番組はイケる!」と確信を持ったのがこの回です。

もう1つ転機になったのが、西野亮廣さんや中田敦彦さんをゲストに迎えた「オンラインサロンになぜ人は集まるのか?」の回。スタジオでの観覧希望者も殺到し、抽選になりました。社内からも観覧したいと問い合わせが殺到。とにかく現場の熱気がすごかったですね。

とにかく「すごい番組をつくっちゃったな」と思ったし、1週間くらい興奮してよく眠れませんでした(笑)。「The UPDATE」が始まって以来、初めて「大きなムーブメントを起こせるかもしれない」と思いました。今でもよく視聴されています。

当時はまだオンラインサロンがそこまで話題になっていない頃で、「オンラインサロンって最近よく聞くけど、何で人気なの?」ってところから企画がスタート。制作会社の人たちとオフィス近くのカフェで打ち合わせしたんですが、活発に意見交換していて──気づいたら4時間くらい経っていたんですよ。この回の制作を通して、制作スタッフがチーム感というか、一体感を持てるようになったと感じています。

「OFFRECO.」に関しては、「外資系企業の真実」の回が転機になったと思います。外資系で活躍できる人は、ひな壇芸人みたいにトークの繋ぎが上手い! という話が出たんですが、初めて吉村さんの強みである「お笑い」とNewsPicksが得意とする「ビジネス」が融合できたと思います。

それまで吉村さんは「経済はあまりわからないので……」と恐縮されていたのですが、この回をきっかけに、我々とのコミュニケーションも活発になりましたし、楽しんでMCをしていただいているのを感じます。最近では吉村さんから「こういう企画をやりたい」と提案していただくようになりました。まだオフレコですが(笑)、吉村さん発案の回を11月に配信する予定なので、ぜひ楽しみにしていてください。

The 7 Valuesの中で、一番好きなバリューは何ですか?

スピードで驚かす」しかないですね。会社のバリューとして「スピード命」ってなかなか言わないと思うんですよ(笑)。私自身、せっかちというかスピードが早いのが好きで。企画書がほしいと言われた際、すぐに送ったら驚かれるじゃないですか。そういうスピード感で仕事したいと常に思っています。

スピード重視で好き勝手に企画を進めて、たまに怒られたりもしますけど(笑)、やらないで怒られるより、やって怒られるほうがいい。佐々木さん自身も、さっきのブッキングの話でも分かる通り、めちゃくちゃ早いですからね。デザイナーも「これをつくって」と依頼すると、30分くらいで出してくれます。「早っ!」っていつも驚かされていますね。

特に「The UPDATE」は生番組なので、スピードが早くないとそもそも成り立たない。なので、チームSlackのやり取りもめちゃくちゃ早いし、それが私にとってすごくやりやすいんです。NewsPicks Studiosのメンバーは現在15人くらいいますが、仕事が遅い人は1人もいないんじゃないかな。

The 7 Values:スピードで驚かす

今後挑戦したいことは?

私のつくった番組によって、誰かの人生を変えたいんですよ。尊敬できる人との出会いで人生が変わるように、番組を見たことによって起業や留学を決断するなど、大きな夢や目標に向かって走っている視聴者の皆さんの後押しをするのが、自分のミッションだと考えています。

2児の母親でもあるので、将来的には子どもの未来を変えるような番組をつくりたいですね。アメリカではリスクを取る教育をしますが、日本は安全を重視しますよね。ITや金融リテラシーを学ぶ機会も少ないので、教育や投資など子どもの未来に役立つものをつくりたい。

NewsPicksのユーザーにはワーキングペアレンツも多いので、興味を持っていただけるのではと思っています。出演者は全員子どもで、司会の子は古坂大魔王のようなメガネをかけてやるとか(笑)。

子どもでもビジネスパーソンでも、人の人生に良い影響を与えたいという欲求がもともとあって。個の時代と言われる直近は、個人が発信する手助けをしたいと勝手に考えているんです。なので、まだ世の中に知られていないようなタレントを発掘したい。「こんな人もいるんだよ」と発信することで、視聴者に刺激を与えたいんです。

TVは「全ての人にわかりやすく」が前提ですが、NewsPicks Studiosでつくる番組はビジネスパーソンをメインターゲットに絞っています。だからこそ、今後もビジネスパーソンに希望を与えたり、勇気づけたりするような番組を、サブで泣き笑いしながらつくっていきたいと思います。

本記事にはすでに退職したメンバーも含まれております(組織名・役職は当時)

執筆:筒井 智子
Uzabase Connect