「誰もがビジネスを楽しめる世界」を創る、FORCAS
第一部では、FORCAS事業CEO田口槙吾より、FORCASのビジョンである 「顧客との共創を広める」の 実現に向け、事業の次の挑戦や、今このタイミングだからこそFORCASにJoinしていただく魅力をお伝えしました。
まずユーザーベースグループについて簡単に紹介させてください。ユーザベースでは「経済情報の力で、誰もがビジネスを楽しめる世界をつくる」というパーパスを掲げています。ご存じの方もいるかもしれませんが、FORCASの他にもSPEEDAやNewsPicksなどのサービスを展開している会社です。
2017年には、INITIALという事業をM&Aしてグループにジョインしました。創業事業であるSPEEDA、ふたつ目の事業がNewsPicks、そして3つ目の新規事業として立ち上がったのがFORCASです。

FORCASは、ビジョンに「顧客との共創を広める」を掲げています。プロダクトとしては、FORCASを使えばあらゆるビジネスパーソンが組織として狙うべき顧客、つまり「どの企業を狙うべきなのか」をイメージしやすくなるというものです。
皆さんも、自分に関係のない営業メールや電話がたくさん来ているのではないでしょうか。そういった一方的な営業やマーケティングではなく、ターゲットとなるお客様を具体的にイメージできれば、お客様と共に価値やビジネスをつくるといった、双方向的な営業やマーケティングが可能になるのではないかと考えています。
そうすれば「リストの上から下まで電話をかける」といったやらされ仕事ではなく、お客様のことを考えて価値を共創していく、それは「誰もがビジネスを楽しめる世界」を創ることに直結するのではないかと、日々チャレンジしています。
IT製品口コミサイトでも、数々の賞を受賞
FORCASはリリースして約6年になります。今では国内最大のIT製品口コミサイト「IT review」の一番高いタイトル「Leader」を、「ABM(アカウントベースドマーケティング)部門」「企業データベース部門」「セールスイネーブルメント部門」の3部門で受賞。特にABM部門は国内唯一、12期連続の受賞を果たしています。
また、「Salesforce」という営業管理・顧客管理システムがありますが、我々のお客様の50%以上が、SalesforceとFORCASをシステム連携して使ってくださっています。「Salesforce」と連携するアプリの中で、「2022年お客様から人気のあったSalesforce AppExchangeアプリ」というランキングでは、大企業部門1位と中小企業部門3位を獲得しました。
リリースをしてからの5〜6年で、日本を代表するような大手企業に導入していただいて、マーケティングや営業企画、営業の方々にたくさん使っていただけるサービスとして広がっています。ここから、さらに広げていくフェーズに入っています。
FORCAS Companyの組織体制について

FORCAS Campanyの組織体制は上の図のようになっていて、約70名が在籍しています。そのうち、セクションは次の5つに分かれています。
エンタープライズビジョン:ある特定の大手企業グループを担当
セールスディビジョン:上記以外のお客様を担当
カスタマーサクセスディビジョン:導入したお客様の活用支援をするチーム
PDMディビジョン:お客様の声を反映し、プロダクトをブラッシュアップするチーム
HRディビジョン:新たに加わったメンバーの教育や採用を担当するチーム
マーケティング部門に関しては、ユーザベースでは「セントラルマーケティング体制」を採用しており、全社のマーケティング組織がひとつになっています。その中から必要に応じて、各事業にマーケティングのメンバーがアサインされる仕組みとなります。なので、こちらの組織図には明記していませんが、実際には10人ほどのマーケティング担当者がいます。
さらに、エンジニアも同じく「統合組織」と呼ばれる巨大なエンジニア組織があり、その中から各事業のフェーズや開発内容によって最適なリソースがFORCASにアサインされる仕組みとなっています。現在は、FORCASには約15人のエンジニアがアサインされています。このように、統合組織と事業組織のふたつに分かれていて、FORCAS事業全体としてみると約70人ほどの組織となります。
組織体制図を見ていただくとわかるのですが、僕がセールスディビジョン部門を兼務していたり、ひとりのリーダーが20人くらいを見ている部門があったりする現状です。特にミドルマネジメント層が足りない状況ですので、ぜひ皆さんにもお力を貸していただきたいと思っています。
「ABMソリューション」から「顧客戦略ソリューション」へリブランディング
FORCASのプロダクトの変遷をお話ししますと、まず先ほど挙げた「ABM」についてご説明します。ABMとは、アメリカで10年前くらいからトレンドになっている最先端のマーケティング手法のことです。2年ほど前の調査では、アメリカのBtoBのマーケターのうち94%がABMにトライしていて、そのうちの50%以上が成果が出たというレポートがあります。
日本では2015〜16年頃から認知され始め、当時国内唯一のABMソリューションとしてローンチしたのがFORCASです。当時のお客様は、マーケティング部門だけでした。ところが、コロナのタイミングでお客様の状況も変化していき、マーケティング部門だけではなく、他の部門でもしっかり営業戦略を作るようなニーズがどんどん出てきていました。
この頃、僕は1社1時間のインタビューを100社ほど実施したんですが、そのときのお客様から「マーケティング部門だけで使っていないよ」と言われたんです。マーケティングと企画を立てるようなチームや戦略をつくるチーム、さらには経営企画部門が使っているケースもありました。このときに、「FORCASはもはやマーケティングに限定されるものではなく、顧客戦略を作るためのソリューションなんだ」と実感して、「ABMソリューション」から「顧客戦略ソリューション」という形にリブランディングをしました。これが2020年のことです。
これが功を奏してFORCAS事業はグッと成長しました。さらに、この2023年1月からは、マーケティングチームと営業企画チームに加えて、実際に営業担当が使うような機能をリリースしました。今後は、営業DXソリューションとして、リブランディングをかけて、さらに事業を拡張させていこうというフェーズにきています。

FORCAS事業HRBP足立(左)・FORCAS事業CEO田口(右)
FORCASにおける今後のビジネス開発
FORCASの今後についてですが、我々のビジネス開発の領域は、第一にBtoB領域です。その中でも顧客データ活用がキーになるような部門──マーケティング部門や営業企画、営業戦略をされている部門や営業部門、人材開発部門、事業開発部門、サービス開発部門などにどんどん進出していっています。
FORCASが持っているコアなアセットやテクノロジーは、営業やマーケティングに最適化された国内唯一の企業データベースです。これに加えて、自動分析テクノロジーというものを開発しています。さらに、今だとChatGPTやLLMと呼ばれる大規模言語モデル、この3つを組み合わせて、ビジネスを開発を進めています。

FORCASユーザー会の様子
最後に、上記は私がすごく好きな写真なのですが、これは2020年に日比谷ミッドタウンで開催したFORCASユーザーユーザー会の様子です。ユーザー会では「TECH BOOTH」という大きな白いボードを準備し、ペンと付箋を用意して、そこに参加していただいたユーザーのみなさんから直接、企業情報やAPI、画面などに関してのご要望を書き出してもらっています。これは直近のユーザー会で毎回行っていることです。
この写真で言うと、両サイドはユーザーさんで、中央の白い服を着たふたりはFORCASのデザイナーとエンジニア。彼らがその場で「何がしたいのか」「何に困っているのか」を顧客から直接聞いて、これを元にプロダクトを開発していく、ということを行っています。
現在FORCASが実装している機能のうち、おそらく60〜70%くらいはお客様の声をヒントに実装しています。我々がビジネスをする上で最も大事にしてるのが、顧客起点でビジネスを開発すること。
つまり、FORCASは「営業DX」や「顧客戦略」と謳っていますが、あくまでもコアにあるのはビジョンに掲げている「顧客との共創」です。お客様と一緒に新しいプロダクトや価値をつくっていくことに引き続きチャレンジしていきたいと思っています。ご興味があればぜひ、一緒に大きなチャレンジをしていきましょう!
質疑応答
Q. ユーザー会の付箋の話、感動しました。お答えいただいた要望はどの程度実現されるのでしょうか? 過程など教えていただけると嬉しいです。
先ほど写真をお見せしたユーザー会から2年経った現時点で、2〜3割は実現できています。次に、実現までの過程についてですが、これにはすごく特徴があります。我々は自社でプロダクトを開発しているので、3ヶ月に1回、丸1日かけて「プロダクト開発優先度決め会議」を開催しています。この会議は誰でも出席してもいい。もちろん僕らも出ますし、開発担当のメンバーや役員も出て、その場にいる全員でああでもない、こうでもないと意見を出し合っています。そうやって、その場で開発計画を決めていくんです。
とはいえ、エンジニアにも工数があり、リソースも無限ではないですよね。わかりやすく言うと、全体で50のリソースがあるとすれば「この機能を改善するのであれば10必要」といった意見が出てくるんですが、それらを全て入れ込んでいくと、50からあふれてしまう。
その時に、各セクションから機能を改善するための意見を出し合うんですが、だいたい揉めます(笑)。あるセクションからは「これを入れたらめちゃくちゃ売れるんですけど」という意見が出るし、カスタマーサクセスチームからは「この機能がないと解約すると言われています」といった声が上がる。そんなやりとりを経て、みんなで悩みながら「意思決定はこれにしよう!」と決めていきます。

もうひとつ、ユーザベースではSlackを使っており、「進化チャネル」というチャネルを設けています。そこにはいくつかのカテゴリーがあって、誰でもお客様からの悩みや改善希望点などを、簡単にポストできる仕組みをつくっています。
そのチャネルを、プロダクトオーナーやプロダクトマネージャー、僕などは常に見ているんです。そこに挙がった内容を「プロダクト開発優先度決め会議」に持っていって、本格的に開発検討するかどうかを意思決定していくといったプロセスになっています。他社ではこういった取り組みはあまり聞かないので、これは、FORCASの醍醐味のひとつだと思っています。
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