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丸の内に新しいムーブメントを。「CHANGE to HOPE 2022」で三菱地所とユーザベースが実現したいこと

丸の内に新しいムーブメントを。「CHANGE to HOPE 2022」で三菱地所とユーザベースが実現したいこと

失われた20年が、ふと気づけば30年になり、先進国の中で実質賃金も停滞し続ける日本。未来に希望を持てない、と無力感を抱える人も少なくない昨今、私たちに必要なのは「変化」とそれによって見いだされる「希望」なのではないでしょうか。

ユーザベースグループのNewsPicksは、日本経済の中心「丸の内」から、希望という灯をともし、自信を取り戻すべく、2022年10月24・25日に大型ビジネスフェスティバル「CHANGE to HOPE 2022」を開催します。

ユーザベースと資本業務提携している三菱地所には、本カンファレンスのメインパートナーにもなっていただいています。今回の記事では、企画段階からサポートいただいている三菱地所の佐野洋志さん、谷川拓さん、そしてユーザベース Co-CEO/CTOの稲垣裕介に、「CHANGE to HOPE 2022」の開催経緯や意義、狙いについて話を聞きました。

佐野 洋志

佐野 洋志HIROSHI SANO三菱地所株式会社 エリアマネジメント企画部 オープンイノベーション推進室長

大学卒業後、三菱地所株式会社に入社。横浜・みなとみらいの開発、丸の内仲通り・丸ビル等の店舗開発、広報・広告宣伝等に従事...

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谷川 拓

谷川 拓TAKU TANIKAWA三菱地所株式会社 エリアマネジメント企画部 ユニットリーダー

2003年三菱地所入社。不動産を保有する法人顧客のコンサル営業を担当した後、不動産の売買仲介、企業再生アドバイザリー業...

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稲垣 裕介

稲垣 裕介YUSUKE INAGAKIユーザベースCo-CEO/CTO

大学卒業後、アビームコンサルティング株式会社に入社。プロジェクト責任者として全社システム戦略の立案、金融機関の大規模デ...

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目次

丸の内で、5,000人規模の大型ビジネス"フェス"を開催する意義

まず、今回の「CHANGE to HOPE 2022」に協賛いただくことになった経緯を教えてください。

佐野 洋志氏(以下「佐野」):
我々が出資させていただいたタイミングからなので、2年ほど前にスタートしています。資本業務提携については、ユーザベース自体の魅力はもちろん前提としてありますが、ユーザベースやNewsPicksの周囲に「ファンコミュニティ」がある点に非常に魅力を感じていたんですね。先進的な技術やテクノロジーといったものに対するアンテナの高い方々、コミュニティが、この丸の内という街と交差していくことを期待し、出資させていただいたという経緯があります。

私が所属しているエリアマネジメント企画部という部署は、主にソフト面の施策によって大手町・丸の内・有楽町エリアの付加価値を上げていくような役割を担っており、私はその中で「オープンイノベーション」を切り口にしています。街の付加価値を上げていくには、この街の「コト起こし」──街の関係人口を増やしていくことが大切だと考えているんですが、今回のカンファレンスはその象徴的なものになると思うんですね。

それで、かなり初期段階から稲垣さんともお話をさせていただいていました。新型コロナの影響があり、なかなか実現できなかったんですが、2022年はちょうど丸ビル開業20周年のタイミングなんですよ。これは我々にとっても、この街にとってもすごくハッピーなことだなと思っています。

丸ビル開業20周年と今回のカンファレンスを、どのように絡めて設計されたんですか?

谷川 拓氏(以下「谷川」):
丸ビルって、20年前に「丸の内はこれから変わるぞ」という変化の象徴だったと思うんですね。それまでにはなかった規模の高層ビルを建てたわけですし、単なるオフィスビルではなく、低層階には商業施設やホール、イベントスペースがあって、丸の内がオフィスしかない街というイメージから大きく変わる、シンボリックな開発でした。

丸ビルを建て替えるのと併せて、それまでは金融機関の店舗が並んでいた丸の内仲通りも、アルゼンチン斑岩の石畳の道に変え、飲食店や服飾店などの店舗を誘致しました。丸ビルの敷地だけで物事を考えるのではなく、街としてちゃんと広がりを見せていくんだという思いで、仲通りも再開発したんですね。

そこから20年経って、今回のカンファレンスでもご一緒させていただく東京會舘さんなどのホールやカンファレンス施設、ホテルなど、エリア全体が丸の内という街の付加価値を上げていく発想を持つようになったと思うんです。今回の大規模カンファレンスは「丸ビル開業から20年経って、ここまで変わった」ということを示す良い機会だと思います。だからこそ、ぜひ応援したいと考えているんです。

佐野:
仲通りの再開発をしたとき、車道を狭めて歩道を拡幅したんですよ。歩いていて楽しい通りにしたいなと。今回のカンファレンスでは仲通りも活用いただきますが、当時の再開発で歩道を拡げたことが、イベントのやりやすさにもつながっているんじゃないかなと思います。

三菱地所 佐野洋志氏
そもそもユーザベースとして、なぜ街をジャックするような大規模カンファレンスをやろうと思ったんですか?

稲垣 裕介(以下「稲垣」):
理由は大きく2つあって、ひとつは2019年から関西で開催している「WestShip」。Westshipを多くの人たちと一緒につくり上げ、成功にこぎつけられた手応えです。

2019年当時、関西エリアでは僕らの知名度が全然なくて、営業でご挨拶に行ってもNewsPicksを知ってくれている人が全体の2割くらいの感覚で、8割くらいの方は「誰ですか?」というトーン。最初は信頼を得るのに苦労しました。ただこれは私たちだけではなく、関西に参入したい多くの企業が同じような状態で、さらに関西エリア内でも県を超えた連携やスタートアップ・大企業の接続が難しいなど、さまざまな課題があることを知りました。

私たちが少しずつネットワークを拡げ、メディアとして一定の認知が出てきたところで、関西エリアの現状を変えようとしている人たちから「関西を象徴するようなカンファレンスをやってほしい」といったリクエストをいただくようになったんです。東京では大規模な展示会やカンファレンスがあるけど、関西が主役で、関西に興味のある人たちが集い、他県の人たちも含めて関西の可能性を話せるような場があるといいな、関西では1,000人を超えるようなビジネスカンファレンスはなかったので是非やってほしい! と。

じゃあそれをやってみようということで開催したのが「WestShip」でした。1,000人を集めるのは初の試みで、その皆さんに満足してもらえる場をつくるためには相当な労力がかかる。とてもじゃないけど、自分たちだけでは不可能でした。関西に思いがある東京・グローバルの企業にも協力してもらい、現地の関西エリアの多くの方々にも集客など助けてもらうことで、なんとか1,000人規模での開催にこぎつけました。

当日とても印象的だったのは、本当に多くの人から「ありがとう」って言われたことでした。カンファレンスを開催して「良かったね」と言われることはあるけど、来場者の方に「ありがとう」と感謝されたのは初めて。これは僕らがプラットフォームとして、メディアとして本当に意味のある価値を出せたんじゃないかと思いました。

ユーザベース 稲垣裕介
私も参加しましたが、会場はすごい盛り上がりでしたよね! もうひとつの理由は?

稲垣:
もうひとつは、2018年に三菱地所と一緒に開催した「丸の内ビジネス酒場」です。この体験を通して、東京でも出会いの場は求められているし、街を巻き込んだイベントというのはより多くの人たちを巻き込んでいけるんじゃないかと考えました。

WestShipで実現したようなことを東京で最大化させようとすると、ひとつのカンファレンスホールでやるようなレベルだと、あまり意味がないと思ったんですね。少なくとも1,000人規模では大きなモメンタムはつくれない。なので今回の「CHANGE to HOPE 2022」では、5,000人を集客目標に置きました。

海外ではDreamforceのようなイベントがあるけど、日本中の人が集えるビジネスの象徴となるような大規模なカンファレンスって、日本にはほとんどないですよね。展示会はあるけど。それを僕らが三菱地所と一緒に日本の経済のど真ん中である丸の内で開催させてもらうことには、すごく価値があるんじゃないかなと、出資のお話をいただく前から構想として考え始めていました。

企画を具体化していく中で、僕たち自身どんどんワクワクしてきたし、同じように参加者の皆さんにも楽しんでほしい。せっかく街全体をジャックするんだし、参加者はセッションを聞くだけではない超参加型──参加者が主役になるようなものにしたい。だとしたら、もはや単なる「カンファレンス」ではなく「フェス」じゃないか──そう考えて、「ビジネスフェスティバル」と呼んでいます。

街を使って、熱気と交流を生み出す

三菱地所は、具体的にどんな形で関わっていただいているんですか?

佐野:
この街のことを一番知っているのは我々なのでどんなことをやるイメージなのか意思疎通を図り、どんなスペースがあってどう使えるのかなど、二人三脚で関わらせてもらっています。もちろん、全てが我々の施設というわけではないですし、いろいろな制約もあるので、全部リクエストに応えられているわけではありませんが。

谷川:
丸の内エリアは、皇居の周辺ということもあり、もともと広告や景観などの条例・規制などが多いんですよ。でも可能な限り、街を歩く人が自然に情報をキャッチできるような仕掛けができないか考えており、条例の解釈などを行政の方と協議しています。

5,000人の満足度を高めるようなコンテンツ設計、場づくりは難しいのでは?

稲垣:
そうですね。もちろん各セッションはコンテンツとして重要なのが大前提。規模が大きくなる分、それに加えて多くの人との交流、ネットワーキングができるのは大きな価値になります。仲通りや今回関わってくださる施設を活用していきたい──セッションだけでなく、ワークショップのような参加型のコンテンツも用意しています。

この2年間、コロナによってオンラインのイベントは増えて、立地を超えて参加の機会は平等になりましたが、リアルで何かを体験したり、新たな人と出会うことは抑圧されてきました。今だからこそ、同じ空間で熱量ある人のメッセージを受け取って感想を話し合ったり、セッションの合間で久しぶりに会う人や、初対面の人とのセレンディピティ的に出会ったり。そういったことがこれまで以上に求められていると感じています。

なので、今回のカンファレンスでは丸の内の街を活用して、多くの人たちが出会える仕掛けをどこまで工夫できるかが重要なポイントになると考えています。セッションが聞ける「Change Stadium」、人との交流が生まれる「Connected Area」など、各エリアに役割をもたせる設計にしています。

CTHエリアマップ

CHANGE to HOPE 2022 会場マップ

稲垣:
さまざまな素晴らしい登壇者のセッションがある中で、最後に満足度を押し上げるキーになるのが交流の仕掛けと懇親会だと考えているんですよ。なのでギリギリまで企画にはこだわりました。

佐野:
オンラインのイベントが普及しつつある今、五感を刺激するというか「体験して、体感する」価値をどうつくっていくかが、より問われていくんじゃないかなと思います。

その前提の中で、先ほど稲垣さんがおっしゃったように、セッションを聞くことももちろん大事ですが、それってオンラインでも聞けるじゃないですか。じゃあリアルの場で聞く価値は何なのかを考えると、セッション後の会場の熱気や、参加者同士の交流だと思うんですね。

今回のカンファレンスは、そうした熱気が伝わる、交流が生まれるような企画を、街を巻き込んでつくっています。今回のカンファレンスで、「丸の内でリアルイベントやると、なんかいいよね」って言ってもらえる街になっていくといいなと考えています。

未来を変えたい、変化を起こしたい人が集う街へ

丸の内エリアには、今回スポンサーになっていただいているような大企業が多い印象があります。具体的にどんな人に参加してほしいですか?

稲垣:
コンセプトに「CHANGE」という言葉も入っていますが、自分の会社やキャリアなどに何らかの変化を起こそうとしている人に来てほしいですね。そもそも人口減少や、新型コロナ、戦争など想定外の事態が発生したとき、基本的に何も行動しなければ今あるアセットは減っていくはず。じゃあどう行動=変化すればいいのか。それを考えないと、自分が望む未来はつかめないんじゃないかと思うんです。僕らはその変化の可能性を示したい。まさに「CHANGE to HOPE〜変化は希望だ〜」ですよね。

もちろん、どう変化したらいいのか分からない、何をどう変えればいいのか分からないこともありますよね。でも、そういう迷いやモヤモヤがあること自体が素晴らしく、それが意思の源泉だと思います。何か未来を変えたいという漠然とした意思がある人たちの心に、このカンファレンスの素晴らしい登壇者たちのセッションを通じて、希望の灯をともせたらと考えています。丸の内という街が、変化を起こしたい、未来を変えたい人たちが集まる場になればと思うんです。

佐野:
それはすごくいいですね。先ほどお話した通り、私の仕事はこの街の関係人口を増やすことです。変化やチャレンジすることが重要だと考えている人たちが、この街にシンパシーを感じてもらう──それはすごく大事なことだと思います。

対談風景

谷川:
丸の内は基本的にオフィス街であることに変わりないんですが、20年前と比べてビジネスパーソンに多様性が出てきたと思うんですよ。20年前にはユーザベースさんのような会社はなかったと思いますし、私たちもスーツを着るのが当たり前な世界でした。でも今は、Tシャツにジーパン姿のビジネスパーソンが街を歩き、ランチしながらビジネスの話をしている。我々としても、そういった多様なビジネスパーソンの方々に喜んでもらえる街づくりをやっていきたいと考えています。

佐野:
多様性ってすごく重要なキーワードですよね。丸ビルができた当時、商業施設ができていく過程で買い物を目的に街に来る方が少しずつ増えていったんです。そうすると「丸の内に買い物しに来ている人がいる!」って最初は驚かれました。でもそういう人たちがだんだん街に溶け込み、多様性を街が吸収して、今の丸の内の街ができてきたんです。それと同じようなことが今、ビジネスパーソンの中で起きている。いろいろな人たちが行き交う街をイメージして、街づくりをしているんです。

谷川:
ユーザベースさんが丸の内にオフィスを構えられたことも、すごくいい変化だと思うんです。昔から丸の内の街にいる大企業と、ユーザベースさんのようなスタートアップがすぐ近くにオフィスを構えている──オープンイノベーションって、異質なもの同士が組み合わさることによって起きると言われていますよね。まだ移転されて日が浅いので、目に見える変化はこれからだと思いますが、街にとっては大きな変化の象徴になるのではと思います。

三菱地所 谷川拓氏

稲垣:
ありがとうございます。実際、新オフィスでユーザーの方々をお呼びしたパーティーをやると、丸の内に勤務されている方から「なんか変わった空間ができ始めているけど、何だろう? って思っていた」って言われるんですよ。

スタートアップで働く方からは「スタートアップが丸の内にオフィスを構えるのってアリなんですね」みたいなことを言われます。それを聞いて、スタートアップから見ると、丸の内エリアは格式が高いというか、ちょっと遠い存在のように感じられるのかなと思いました。

でも実際は僕たちを迎え入れてくださっていますよね。そういった印象──丸の内=開かれているというイメージはこれから徐々に広がっていくといいなと思います。日本がより良い方向に変わっていくためには、もっと多くのスタートアップが成長していくことが必要だし、そのためには大企業との協業は不可欠です。今回の三菱地所と一緒に仕掛けていく丸の内での試みが、大企業とスタートアップのハブになっていけるといいなと思っています。ぜひ多くのスタートアップ、大企業の方々にお越しいただきたいです。

丸の内というリアルな場所でやることがポイントになりそうですね。

佐野:
そうですね。イベントとして成功するかどうかは全く心配していません。セッションに登壇いただくのも錚々たる方々ですし。その上で、この街を使ってリアルで開催する価値は何なのか。私はこのカンファレンスに参加する方々以外の目に触れることが、大きな価値のひとつではと考えています。別に「変わらなきゃ」なんて思っていなかった人が、たまたま仲通りを歩いていて、ワークショップやCHANGE to HOPEの看板を目にして「変わらなきゃ」って思うかもしれない──イベント全体を通して、丸の内は変化に触れられる街だと感じてもらえたらと思います。

谷川:
新型コロナが流行してから約2年半、やっぱりみんな辛かったじゃないですか。オンラインセミナーやイベントも増えたけど、なんか飽きちゃったなって人もいると思います。リアルのイベントに参加して、セッション会場には同じことに興味がある人が集まっている。そういった空間で話を聞くのは、オンラインセミナーとは集中力も違うし、そこで得られるものもきっと違うと思うんですよ。この2年半しんどかった人もそうでない人も、リアルイベントに参加する喜びを味わい尽くしてほしいですね。

CTH main
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編集後記

NewsPicksの全社定例ミーティングで「CHANGE to HOPE」の詳細が公開されたとき、私自身めちゃくちゃワクワクしました! 悩ましいのは複数会場でセッションが同時進行するところ。身体が2つあったら全部参加したいのに……と思っていたんですが、11月にはお申し込みいただいた方向けにアーカイブ動画の配信も予定しているとのこと。でもセッション以外にもリアルの場ならではの企画をたくさんご用意しているので、たくさんの方のご参加、お待ちしております!

執筆・編集:筒井 智子 / 撮影:高倉 夢

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