「この人たちが作る会社を見てみたい」が入社の決め手だった
まずは松井さんがユーザベースに入社した経緯について。ワーキングマザーとしてベンチャー企業で働くことに抵抗があった松井さん。そんな彼女が、大学時代の親友でユーザベースCFOの村上さん(村上 未来)を通して知ったユーザベースに入社した背景には、創業者の梅田さん(梅田 優祐)と新野さん(新野 良介)との印象的なやり取りがあったことを今回の取材で初めて知りました。
「僕らが絶対的に信頼する村上さんが絶対的に信頼する人なら間違いない」
「(松井さんの時間の100%を仕事にコミットすることはできなくても)松井さんが仕事に使える時間の100%をコミットしてくれればいい」
松井さんに、初対面で「この人たちが作る会社を見てみたい」と思わせた創業者の2人のこの言葉には、今もユーザベースに自然と流れる文化が表れているような気がしました。松井さんも取材で次のように語っていました。
松井さんは、ご家族の都合で1月からタイに移住し、リモートマネジメントに挑戦する予定です。執行役員としての重責を感じているのかと思いきや、意外と楽観的なことに驚きました。
「月に1回帰国し、メンバーとの1on1は続ける。むしろコミュニケーションを増やして状況の見える化を徹底したい」という松井さんの新しい挑戦を、メンバーみんなが楽しみにしている雰囲気は、とてもユーザベースらしく素敵だなと思います。互いが信頼関係で結ばれていて、相手に任せた領域に関しては最大限ちゃんと任せきる」カルチャーがあるからこそ、松井さんも「大丈夫でしょ」と断言できるのかもしれません。
普段からメンバー1人ひとりが、パフォーマンスを最大化できるスケジュールや働く環境を自分で設定する自由な働き方は、ユーザベースの特長の一つです。執行役員という重責にあるからこそ、その自由な働き方と職責へのコミットメントを両立させるというチャレンジをする、それがユーザベースの「自由主義で行こう」というバリューを体現する姿として、メンバーにもよい影響を与えられれば良いな、と語る松井さんが印象的でした。

文化は人がつくる
行動指針である「7つのルール(現「The 7 Values」)」を、より実体験に落とし込んで思考するために制作した「31の約束」。2016年、従業員が200名を超える規模に差し掛かったときに誕生した背景を、松井さんは次のように語っています。
創業時まだ規模が小さかった頃は、一緒に仕事する中で創業者の価値観や思いを日々体感できたけれど、規模が大きくなればなるほど難しい。流れるように過ぎ去る日々の中で、バリューを実体験に結び付けながら深く思考する機会も少なくなってしまうように思います。
だからこそ「31の約束」は、日々のジャッジメントポイントで迷った時に「よりユーザベースらしいのはどっちだろう」とバリューに立ち戻るために、手に取ってほしい存在であると言っていたことがとても印象的でした。
松井さんは取材の中で、自身が31の約束で大切にしているものを紹介していました。

『31の約束』冊子
7つのルールの一つに「自由主義で行こう」とあるように、普段はそれぞれが自走しているからこそ、メンバーみんながミッションやバリューを共有し、約束はきちんと守ることが重要なのだと思います。同時に、そのような行動指針は会社の成長や環境の変化に合わせてアップデートしていくことも大切だといいます。
そうして互いの力が結集し、新しいものが生まれ続け、ユーザベースの文化が築かれていく。「文化は人がつくる」という松井さんの言葉にはそのような意味が込められているのだと解釈しました。
採用の業務に携わることが多く、手のひらサイズの「31の約束」の冊子を一時期はカバンに入れて持ち歩いていたそうです。採用時にはバリューを重視するため、「31の約束」に立ち戻ることが多いのだと言います。
実は私自身も、サマーインターンの2次面接を松井さんにしていただきました。今こうしてコミュニケーションチームでインターンをしているのは、面接中に言われたある言葉が後押しとなったからです。
それは「なつきは自分が良いと思ったことの価値や思いを人に伝えることが向いていると思う。うちに合っているよ」でした。特に秀でたスキルのない私に価値を見出し、かけてくださったこの言葉は、日々のモチベーションとなっています。
インターンを始めて1か月。
日々ユーザベースで出会う人たちの人柄や思いに触れることができ、「文化は人がつくる」ことを実感しています。これからも、迷った時は31の約束を手に取って立ち戻りながら、ユーザベースのバリューや魅力を発信し伝えていきたいと思います。