ユーザベース コミュニケーションチーム(PR・IR)の山田です! 唐突にブログをはじめてみることにしました。
ユーザベースでは、BtoBの「SPEEDA」やBtoCの「NewsPicks」といった経済情報ドメインに絞ったプラットフォームサービスを開発・提供しています。ビジネスパーソン向けのサービスを提供しているせいか硬いイメージを持たれることも多く、
「社長が金融・コンサル出身だしハードワークなんじゃないの……」
「どうせエンジニアもスーツ出社必須なんでしょ……」
といった声をいただくこともあり「誤解されている!」と思ったので、このブログでは、ユーザベースの中の人だからこそ知っている(伝えられる)、ユーザベースの良さを皆さまにお伝えしていければと思います。
事前申請、書類必要なし! 息するようにリモートワークができる「スーパーフレックス」制度
ユーザベースの特長のひとつが、自分の生産性を上げるためであればいつ・どこで仕事をしても良いという「スーパーフレックス」制度です。先日取材いただいた以下の記事でも、「出社の概念がない」会社として取り上げられました。
目標に立てた結果さえ出せば、どこでいつ働いても、やり方はその人に任せるということで、ユーザベースが大事にしている「7つのルール」の「1. 自由主義で行こう」を体現している制度です。最近入社したメンバーに聞いてみても、このバリューと制度を魅力と感じて入社を決めた人が多いようです。
対象はエンジニア・ビジネス・コーポレートなど全社員で、事前申請や書類提出は必要ありません。(実際にはチームワークが求められるので、GoogleカレンダーやSlack等で共有しているチームが多いようです。また業務内容上、オフィスにいる時間が固定になっているチームもあります)
「自由」が文化になりつつある
スーパーフレックスがいつから導入されているかは不明ですが、創業メンバーによると、かなりの創業初期から存在するとのこと。社員を束縛しても良いパフォーマンスは出ないという考え方は、現・共同代表の梅田や稲垣のインタビューでもお伝えしています。
ただ、竹内(※注:現 インキュベーション担当 専門役員)の採用後、「SPEEDA」が無事サービスとして生まれるまでには、さまざまな苦労がありました。当時の彼は非常に自由人で、時間通りに出社してこないし、開発の期限も全く守らない。進捗が全く見えないんです。こっちは売り上げゼロの中で、限られた予算を使ってどうにか会社を回しているのに…。ある日、いよいよしびれを切らして、「これから私の隣の席でプログラムを書き、毎日進捗を報告しろ」と命令しました。
しかし、縛れば縛るほど、彼のパフォーマンスは落ちていきました。目の輝きはなくなり、何より全く楽しそうじゃない。そしてある日、いよいよ彼に「この会社のやり方には私は合いません。無理です」と言われてしまいました。
今の自分のマネジメント方法では、彼の才能を活かすことができないという事実に、ショックを受けましたね。コンサルティングファーム時代は、時間、期限を守ることは当たり前、結果を出す前に文句を言うなんて許されないという価値観の中で生きてきました。でも、その考え方がみんなに通用するわけではないと、痛感させられたんです。
このままでは、彼のためにも、会社のためにもよくない。そこで、思い切って彼の自由にさせてみたんです。画面の仕様書を渡して、「どこで何をやってもいい、これを作ってほしい」と頼んでみました。正直言って、半ば「どうとでもなれ!」という気持ちでしたが、その結果、私が予想していたクオリティを大幅に上回るものができ上がってきたのです。「梅田さんの仕様書、いまいちイケていなかったので、もっとカッコイイのを作っちゃいました」という言葉とともに(笑)。
この日から、マネジメントに対する考え方がガラリと変わりました。メンバーを厳しく管理し、指示をすれば、指示通りのモノは上がってくるかもしれないが、それ以上のモノは生まれない。メンバー一人ひとりの自由を尊重すれば、その人の能力が最大限発揮され、想像以上のモノを生み出せるのではないか。そして、何より働く側も、そのほうが断然楽しいに違いない──そう思うようになったんです。
【20代の不格好経験】起業後にサービス開発担当者が「自分には作れない」と白旗。売り上げゼロの状態で一から技術者探しに奔走~(リクナビNEXTジャーナル)【20代の不格好経験】起業後にサービス開発担当者が「自分には作れない」と白旗。売り上げゼロの状態で一から技術者探しに奔走~(リクナビNEXTジャーナル)自由であることを求めるほどコミュニケーション(マネジメント)コストが増えていきますが、経営陣はそれを織り込んでも自由であることを追求して、それがカルチャーになりつつあります。
まず、自由がない方が統率は間違いなくラクなんです。苦難もないし、あれやこれや考えなくていい。統率の選択肢は一つの答えだし、いいコトだらけ。
でも僕たちがなぜチャレンジするかというと、自由である方が楽しいし、経営側もメンバーも皆それを望んでいるからなんですね。自由であることを実践するための、魔法のタネなんてないんです。
そして、楽しいがゆえにイノベーションは生まれると信じているんです。企業の成長キャップが、経営者の能力なら高が知れていますよね。でも、経営者のキャップを軽く超えて外すのは、自由に楽しく、そして自らが考えて能力を存分に発揮するメンバーなんですよ。
正直、いまの自由な働き方をある程度確立するまで、本当にいろんな苦難がありました。でも途中で諦めたら「自由の敗北だ」って(笑)とにかく継続してきてやっと文化になりかけているんです。
成長の臨界点を突破させる組織運営術|ユーザーベースの掲げる自由主義の裏側[2](CAREER HACK)成長の臨界点を突破させる組織運営術|ユーザーベースの掲げる自由主義の裏側[2](CAREER HACK)どんな使い方をしているのか聞いてみた
このようにユーザベース社内ではスーパーフレックスがカルチャーとして根付いており、文字通り「息するように」使われています。筆者自身も保育園の送り迎えや、家族の急な体調不良などでフル活用できて、仕事と育児の境目を気にすることなく働けています。
あまりにも当たり前に使えているので、どんな使い方がされているのか、各チームのメンバーに話を聞いてみました。
NewsPicksエンジニア(男性):
我が家は夫婦共働きでなかなか家事に時間を割けないので、定期的に自宅作業にして、家事代行サービスを利用して部屋を掃除してもらってます。子供の体調不良やイベントごとにも対応しやすく、助かってます。
SPEEDAエンジニア(男性):
一人で開発に集中したい日は、Slackでチームメンバーに伝えた上で、家の近くのファミレスやカフェで仕事しています。また日曜日にリリース作業を行い、次の月曜日に休むことがあります。ユーザベースには代休という概念はないので、その場合も稼動システムにはシンプルに作業した時間を入力するだけです。
NewsPicks営業(男性):
業務柄、繁忙期が4半期に1度のタイミングで訪れるため、業務時間が長くなった翌月は平日に休みを取るなどして、自身の生活と仕事のバランスを自分で舵を取りながら進められます。
自分で時間をコントロールできるので、ストレスなく働くことができています!
SPEEDA営業(男性・30代):
「自分の家族との時間を大切にしたい」「仕事を通して成長したい」という両輪が回せる環境を求めて入社して2年経ちます。
1歳になる子供がいるのですが、週2日は17時には仕事を切り上げ保育園に迎えに行っていますし、先日は結婚記念日で1日オフにしました。
働き方を自分でデザインできる環境が整っており、周囲の理解がある為、当初思い描いていた働き方が実現できています。
entrepedia営業(女性):
1歳の娘が熱を出して急に登園できなくなっても、そのぶん夜に仕事をすればいいだけなので、焦ることなく娘の看病ができます。スーパーフレックスのおかげで、仕事と育児どちらも諦めることなく全力で取り組めています!
経理(女性):
ユーザベースでは、当たり前のように学校行事や家族との時間など家庭を優先させていて、気兼ねすることなくリモートワークができます。夕食はできる限り家族と食べたいので、いつもPM5:00には退社できるようしつつ、リモートワークを活用して残った業務は自宅で行っています。
総務(女性):
小学生の子どもがいるので、学校の行事や病院の付き添いなどの際に融通がきくのがよいですね。周囲の同僚も理解もあり、気まずい空気の中帰るなんてことになりません(笑)。
また子どもの習い事がある日は、早めに会社を出て、帰宅後また仕事をすることもあり、自分のペースで働くことができています。
ユーザーベースでは、時間や場所の制限にとらわれず、自分らしい働き方をつくっていきたい方の応募を全方位の職種で募集しています! 興味のある方は、ぜひ採用ページをご覧ください。
※本記事に登場するメンバーはすでに退職しております(組織名・役職は当時)