株式会社ユーザベース(以下、ユーザベース)は、グループ企業の株式会社ミーミル(以下、ミーミル)と共同で「副業兼業に関する調査」を実施し、その調査報告書を公開しました。
ユーザベースは、「経済情報の力で、誰もがビジネスを楽しめる世界をつくる」というパーパス実現のために、マテリアリティ(重要課題)のひとつに「人の知見を循環させる」を掲げて事業を推進しています。人の知見がさまざまな社会課題の解決に活かされるために、副業兼業が促進されていくことは非常に重要だと考えています。近年では、大企業での副業解禁が進むなど、副業兼業の促進に向けた取り組みが加速しています。
ミーミルが運営するエキスパートプラットフォーム「NewsPicks Expert」には35,000人以上のビジネスパーソンが登録しており、登録者の7割以上を現役の会社員が占めています。企業に勤めながら自分自身の知識や経験を活かし、副業としてエキスパート活動に取り組んでいるビジネスパーソンが多く、エキスパートの知見を求める企業では副業兼業人材の知見を活かして、既存事業の強化や新規事業の創出に力を入れています。
ユーザベースとミーミルは、ビジネスパーソンの多様なキャリア形成ならびに企業各社の外部知見の活用を通じた事業の強化に貢献するため、今後も関係各所と連携しながら副業兼業の促進に取り組みます。
「副業兼業に関する調査 2024」実施背景
2017年の「働き方改革実行計画」を皮切りに、副業兼業の推進に向けた政策的取組が進展しています。副業を容認する企業や副業を希望する正社員は増加傾向にある一方、副業に対して消極的な企業も依然として数多く存在しているのが実情です。
先行調査は、定量的に副業の効果について明らかにしたものが多くありますが、副業の詳細な効果やメリットについては詳らかではありません。
そこで、個人の副業実施が、本業にどのような正の影響をもたらしているのかを組織単位・個人単位で明らかにすることを目指し、インタビュー調査を実施しました。
調査結果サマリー
調査の結果、副業兼業実施によるメリットや副業兼業の導入パターン、副業兼業を解禁・容認・実施する上での懸念点が明らかになりました。
<副業兼業を通して得られるメリットについて>
副業者のみならず、企業側も副業兼業を歓迎するべきものとして捉えており、企業にさまざまな点でメリットをもたらす可能性があると考えていることが明らかになりました。
具体的なメリットとして、優秀な人材の離職防止や採用面での優位性確保、従業員のロイヤリティの向上、企業の事業開発に対する副業人材の貢献などが挙げられます。
他方、副業者からも、副業兼業と両立するために本業の労働生産性が向上したことや、本業と副業に異なる意味合いを持たせ、両立を図ることによって自己実現を達成しているというメリットについて指摘がなされました。
■副業兼業のメリット01:優秀な人材の離職防止・採用面での優位性確保
企業が副業兼業を容認することにより、人材の離職防止や新たな人材獲得(採用)の優位性につながっていることが分かりました。
■副業兼業のメリット02:従業員のロイヤリティ向上
副業兼業によって社外の活動を行うことにより、本業に対する理解度やロイヤリティが高まることが明らかになりました。
■副業兼業のメリット03:企業の持続可能性の向上
副業兼業によって獲得した知見やネットワークを本業に持ち込むことで、企業の持続可能性を向上させることが分かりました。
■副業兼業のメリット04:本業における労働生産性の向上
副業兼業を行うことにより、本業における労働時間に対する意識が高まり、労働生産性が高まるというメリットが明らかになりました。
■副業兼業のメリット05:本業と副業の相互補完性・相乗効果
本業と副業を両立することにより、ビジネスパーソン個人の自己実現や学びにつながるだけでなく、相乗効果や新たな価値創出に結びついている事例も明らかになりました。
<副業兼業制度の導入パターンについて>
副業兼業容認にあたっては、職業留学制度の導入や社内における出島組織の設置などが有効であると考えられます。
副業兼業制度の導入背景は企業ごとに異なっているものの、今後の事業展開を見据えて副業兼業制度を導入する点で共通していました。
副業容認の判断や副業人材の位置づけの明確化など、副業兼業制度に実効性を持たせるために、各企業が特徴的な施策を打ち出しています。
<副業兼業に対する懸念と実情について>
副業兼業は過重労働につながるという懸念がある一方、過重労働ラインを超過している副業者は全体のごく少数であり、半数以上の副業者は柔軟に労働時間を設定していることが分かりました。
副業兼業は人材流出につながるという懸念がある一方、副業兼業の実施は従業員のロイヤリティ向上に寄与し、本業先での上昇意向や継続就業意向につながることが明らかになっています。
全ての調査結果をまとめたデータは、下記ファイルよりご覧いただけます。
「副業兼業に関する調査 2024」レポート
「副業兼業に関する調査 2024」調査報告書
調査概要
調査主体:株式会社ユーザベース/株式会社ミーミル、マカイラ株式会社
調査監修:田中研之輔 法政大学キャリアデザイン学部 教授
調査時期:2023年12月-2024年2月
調査手法:質問紙、Web会議アプリを用いた半構造化インタビュー
※掲載されている企業名および個人名については、企業各社ならびに個人の方に引用、掲載、公開の許諾を得ています
NewsPicks Expertについて
「個人の知見」を「企業の意思決定」につなぐエキスパートプラットフォームです。実務経験や専門的な知識を持つ個人が、自分自身の経験・知識を活かせる案件を通じ、活躍の機会を広げています。現在、さまざまな業界・分野で活躍する35,000人以上のビジネスパーソンが登録しています。
https://newspicks.expert/
会社概要
社名:株式会社ユーザベース
設立:2008年4月1日
代表者:稲垣裕介 / 佐久間衡
所在地:東京都 千代田区 丸の内2-5-2 三菱ビル
https://www.uzabase.com/
社名:株式会社ミーミル
設⽴:2017年1月5日
代表者:代表取締役社長 川口荘史代表者:代表取締役社長 川口荘史
所在地:東京都 千代田区 丸の内2-5-2 三菱ビル
https://mimir-inc.biz/
※ミーミルは、株式会社ユーザベースのグループ企業です。
お問い合わせ
「副業兼業に関する調査 2024」に関するお問合せ:株式会社ミーミル
https://mimir-inc.biz/contact
その他のお問い合わせ:株式会社ユーザベース(企業広報担当)
https://www.uzabase.com/jp/contact/