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独自のクリエイティブとネットワークでBtoBイベントの固定概念を打ち破る──AlphaDriveコンテンツプロデュース本部 イベントグループ

2023/12/18

独自のクリエイティブとネットワークでBtoBイベントの固定概念を打ち破る──AlphaDriveコンテンツプロデュース本部 イベントグループ

2023年1月にAlphaDriveコンテンツプロデュース本部に新設された「イベントユニット」。イベントを起点にコンテンツを設計し、企業や組織、ビジネスパーソンらの「課題解決」に寄与する、新しい形のプロデュースチームです。案件の急増に伴い2024年からグループに格上げされます。
ゼネラルマネージャーの高村真央とイベントディレクターの室達人に、チームの業務や強み、今後の挑戦について聞きました。

高村真央

高村真央Mao Takamuraゼネラルマネージャー

2013年に株式会社福島放送へ入社。報道記者として東日本大震災・東京電力福島第一原子力発電所事故の被災者の取材、被災自...

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室達人

室達人Tatsuto Muroイベントディレクター

大学院卒業後、NHKに記者として入局。原発や政治、国際取材を中心に、「NHKスペシャル」などニュース・報道番組を制作。その後、SNSプラットフォーム・noteに入社。ディレク...

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目次

ユーザベースグループの総合力で、企業の課題解決に寄与するイベントを設計

はじめにイベントグループの仕事内容について教えてください。

高村 真央(以下「高村」):
企業のイベントの企画・演出や当日の進行管理・運営などを行うグループです。2023年1月に新設されたイベントユニットが、案件の急増に伴い2024年からグループに格上げされることになりました。

記事や動画といったコンテンツを制作する部署は以前からあるんですが、熱量をダイレクトに伝えたりコミュニティ形成を促進したり、記事や動画だけではなかなか提供できない部分を担うために、イベントユニットが部署として立ち上がった形です。

イベントの種類としては、新規事業や組織変革などをテーマとした社内向けのものや、社外の人も参加する周年イベントなどのほか、弊社が主催するブランディングを目的としたものも含まれます。

どんな流れでイベントを企画していくんですか?

高村:
基本的にはお客様と対面している営業やコンサルなどのビジネスサイドのメンバーから、「こんな案件があるんですが……」といったご相談をもらうところから始まります。

そこからお客様との商談に同席して、どんな悩みがあるのか、イベントを通して何を成し遂げたいのかなど与件をヒアリングし、ビジネスサイドのメンバーとも相談しながらイベントの形式や内容についての素案をつくっていきます。

それをまたお客様とすり合わせて内容を固めるのと並行して、イベントの実施に向けての集客や制作物、当日の段取りなどの準備を進めます。

イベント当日は、準備やリハーサルなど運営としての業務があり、イベント後は必要に応じてお客様にレポートをお送します。これが一般的な流れです。

イベントグループの強みはどんなところですか?

高村:
まずは企画力ですね。実は私たちのチームにはイベント制作会社出身者はいないんですよ。テレビ番組などのコンテンツ制作経験者が多いので、イベントもひとつの作品のようにとらえています。視聴者や参加者の反応に敏感なメンバーが多いので、注目を集めたり興味を惹きつけたりするコンテンツづくりが得意です。

次にネットワーク。NewsPicksのプロピッカーをはじめ、ビジネスマガジン「Ambitions」などの各種メディアでの取材先、AlphaDriveで支援をさせていただいた企業の方々などのネットワークを使って、イベントの登壇者や必要なメンバーをアサインできる点が強みです。

3つ目はクリエイティブです。AlphaDriveには「knots creative」というクリエイティブのプロ集団がいるので、チームで連携することにより投影資料や装飾、配布物などイベントに合わせた最適なクリエイティブを提供できます。

イベント企画において求められるスキルは?

室:
スキル以上に絶対的に必要なのが、「面白いものをつくりたい」というマインドだと思います。ちょっとかっこつけた言い方になってしまうかもしれないんですが、イベントってクリエイティブそのものだと思うんです。

消化するものとか、ひたすら立ち上げてこなしていくものっていうよりは、より面白いものを目指して、キャスティングや演出を考えたり構成を練ったりしているので、そういうクリエイティブなことに関心がある人であれば向いているんじゃないでしょうか。

企画をするうえで大切にしてることはありますか?

室:
どんな企画であれ、「それがお客様の課題解決につながるかどうか」を第一に考えるようにしています。そのうえで、さっきのクリエイティブの話になるんですけど、やっぱり面白くないといけないと思っていて。

課題解決と面白い体験の両立ってなかなかハードルは高いですけど、そこが両立できてこそ我々の存在価値だと思っているので、一番大切にしています。

やりがいを感じるのはどんな時ですか?

室:
イベントって、コンテンツが提供されているその瞬間の雰囲気を、自分も同じ空間で感じることができるんですよね。参加された方々の心に火がともった瞬間の表情を見られるときは、やりがいを感じます。終わった瞬間にお客様から「次も絶対やりましょう!」と言っていただくこともありますね。

高村:
オンラインイベントだと参加者の反応が多少見えづらかったりもするんですが、それでもチャット欄が参加者からのコメントでいっぱいになると、頑張ってきてよかった! と思いますね。

ふたりとも前職でイベント企画の経験があったそうですが、前職とのギャップは感じますか?

高村:
一番違いを感じるのはひとりが担当する業務の幅ですね。ビジネスサイドとのコミュニケーションもそうですし、会場をどうするか演者をどうするかなど、ほぼ全部ひとりで担当するんです。もちろん大変ですが、おかげでかなり幅広く経験値を積むことができました。とりあえず裁量はめちゃくちゃ大きいですね。大きいというより、制限自体が存在しない(笑)。

室:
僕はBtoCのイベントしか経験したことがなかったので、イベントの性質の違いは感じます。それぞれ良さがあると思うんですけど、BtoBならではの、より中身の濃いプログラムを企画できる点が面白いと感じます。

高村:
やっぱりお客様のコンサルを担当しているメンバーと一緒に動けるのは、すごく大きいと思います。コンサル支援と一緒に我々が入って、お客様の課題と向き合う。これによって、ものすごく意義のあるイベントを提案できる仕組みになっていると思うんです。

例えば、新規事業を立ち上げるか悩んでいる人が実践者と交流する場をつくり、背中を押してあげる。経営方針が大きく変わったとき、経営層の熱い思いを直接伝え、現場社員たちの機運を高める場を設計するなど、イベントでしか叶えられない役割は必ずあると考えています。

本質的にお客様のためになるイベント提案ができる環境であることを実感しています。

チームメンバー同士、日々壁打ちをしてアイディアを磨く

チームではどのようにコミュニケーションが行われているんですか?

高村:
前提として、6人いるメンバーの1人ひとりがプロデューサーのような立場でプロジェクトにアサインされるので、全員一緒に何かをやる、という感じではありません。

なのでチーム内では、それぞれが担当しているイベントに関する相談がコミュニケーションの中心ですね。「ここを盛り上げるためのアイデアないですか」とか、「このテーマに詳しい有識者を知りませんか」とか。

実際に相談してみると、各メンバーからアイデアがポンポン出てくるんですよね。さすがコンテンツづくりのプロが集まっている組織だなと。建設的な意見がもらえるので、とても相談しがいのあるチームだと思います。

相談は随時行われていますが、各案件の進捗共有などのために、週1回で定例ミーティングも組んでいます。

発足以降、チームとしての成長を感じるところは?

室:
イベントユニットは、案件があるかどうかすらもわからないような状況下で立ち上がりましたが、この10ヶ月で30件以上の案件を受けています。

それも数十人が参加する小規模な配信セミナーから、1000人を超える方が参加する数千万円単位の大規模なものまで、さまざまな実績をつくることができました。イベントプロデュースに関しての総合力は、みんな着実に上がってきてると思います。

以前はクライアントの方から「イベントで課題解決につながる?」という声もあったんですが、今では事例も増えてきて、イベントが課題解決に貢献できるということが社内はもちろん社外にも浸透させることができている実感もあります。

イベントの定義すら変えるような体験をつくり続ける

チームとしての今後の目標を教えてください。

高村:
お客様に対してイベントならではの価値を提供し続けることはもちろんとして、何か突拍子もないことをやりたいなと。参加した人たちが「こんなイベント初めてだよ」とか「来てよかったな」って思えるようなイベントをつくっていきたいです。

あと最近、AlphaDriveの中で法人向けのNewsPicksなどのプロダクトを使って企業の課題解決を行ってきた事業が、株式会社NewsPicks for Businessとして分社化したんです。自社のメディアやプロダクトなど、いろいろなものがどんどん成長しているフェーズにあるんですよね。

そういったものを爆発的に成長させるようなきっかけをつくるのもイベントの役割だと思っているので、今後も事業の成長につながるようなイベントを企画していきたいです。

室:
イベントに参加する導線づくりも今以上に力を入れたいですね。ネットや雑誌の記事などは偶然目に触れる機会もあるんですけど、イベントに偶然参加することはほとんどないですよね。

面白そうとか、学びがありそうとか、高い期待値をもってもらったうえで、課題解決という結果でしっかり応えられるようになりたいです。

高村:
確かに、現状では集客などのマーケティング面でややリソース不足感があるので、そのあたりのノウハウを持ったメンバーに仲間に加わってほしいですね。

案件が増えていく中、今後もチームの規模が拡大していく予定なんですよね?

室:
そうですね。もう一度かっこつけますけど(笑)、イベントはクリエイティブだと本気で思っているので、自分のアイデアで面白いイベントをつくりたい、という熱い想いを持った新しいメンバーとぜひ一緒に働きたいですね。

先ほど裁量無限大という話が出ましたけど、単にアサインされた案件を無事にこなすだけじゃなくて、「こんな人を呼んだらお客様の課題解決につながるんじゃないか」とか、「こんな演出をしたらめちゃくちゃ面白いんじゃないか」とか、ある意味、妄想を楽しめる方なら活躍できると思います。

高村:
本当そうですね。BtoBのイベントと言うと、「対談とかパネルディスカッションみたいなセミナーをやっていればいいんでしょ」みたいに思われがちなんですけど、そういう固定概念を打ち破るというか、もうイベントの定義すら変えてしまいたいと思っています。

そういうことにわくわくを感じる方や、自分ならではのクリエイティブやアイデアを発揮したい意欲の高いメンバーと、チームの未来をつくっていきたいです。

イベントグループの「E」ポーズ!

編集後記

チームメンバーは、みんな良き相談相手と話すふたり。楽しそうにこれまでのイベントやチームの未来を語る姿に、率直に「このチームのメンバーになりたい」と思いました(笑)。ユーザベースグループ全体のリソースを使い、メンバー同士でアイディアを磨きながら独自のイベント設計をつくりつづけるイベントグループ。これから企業やビジネスパーソンにどんな体験を提供してくれるのか、ワクワクしますね。(杉尾)

執筆:見広 健太郎 / 撮影:渡邊 大智 / 編集:杉尾 美幸・筒井 智子
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