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顧客への提供価値を最大化するため、CS部門を再度立ち上げる──SPEEDA Enterprise Teamの挑戦

顧客への提供価値を最大化するため、CS部門を再度立ち上げる──SPEEDA Enterprise Teamの挑戦

これまでエンタープライズ向けに、フィールドセールスとカスタマーサクセス(以下「CS」)の機能を担っていた、SPEEDA Enterprise TeamのAccount Executive Unit。このたび組織変更により、そのふたつの機能を別組織に分けることになりました。その背景と、エンタープライズ(大企業)向けの営業組織が求められる役割について、エンタープライズ企業出身の飯田啓介、松雪賢将の両名と、リーダーの光岡亮介に話を聞きました。

飯田 啓介

飯田 啓介KEISUKE IIDA

大学卒業後、2017年にNTT東日本へ新卒入社。入社以降、箱根エリアにて法人営業に従事し、2度の営業社長賞を受賞後、本...

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松雪 賢将

松雪 賢将KENSHO MATSUYUKI

大学卒業後、2016年に富士通株式会社へ新卒入社。一貫して商品企画・事業企画を担当。IoT/ デジタルマーケティング/...

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光岡 亮介

光岡 亮介RYOSUKE MITSUOKASPEEDA事業 Enterprise Team Leader

保険業界で生命保険、損害保険の法人営業に従事した後、2018年に株式会社ユーザベースに入社。2020年にSPEEDA事...

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目次

統合と分離を繰り返し、そのフェーズに最適な組織構造を選ぶ

そもそも、なぜCSとフィールドセールスを分けることにしたんですか?

光岡 亮介(以下「光岡」):
2020年末までは営業組織だけがエンタープライズと SMB(Small and Medium Business:中小・中堅企業)で分かれていて、受注後はCSチームが一律で対応する組織構造でした。

今後エンタープライズ領域がますます重要になってくるという予想から、2021年1月にエンタープライズチームの再編と再立ち上げを行ったんですが、そのタイミングでエンタープライズ領域においてはCSチームをなくすという意思決定をしたんです。

特に中長期の信頼構築や、深い個社の理解が重要なエンタープライズの領域で分業するよりも、セールスもCSもひとりでやる体制の中で事業運営をしていこうと考えての決定です。

結果としてセールスのメンバーの顧客解像度があがり、2年で解約率が半減しました。取引も継続して拡大してきただけではなく、セールス各メンバーからたくさんのCSの取組みが出てきて、非常に良い決定だったと思っています。

一方で継続して取引が増加する中で、 ひとり当たりの対応する顧客数が相当に多くなってきてしまっていました。

このままの事業運営では顧客に最適な価値を届けられなくなるのではないか? という不安があること、セールスもCSも経験したことがあるメンバーだけで構成されている──つまり前後の工程を理解しているメンバーが多いことから、このタイミングであれば、むしろ適切な分担体制が顧客価値を最大化するのではないか? と考え、CSチームの再立ち上げを考えています。

こういった組織構造は数年スパンで統合と分離を繰り返すものだと思っており、いまは分離のフェーズ。分離をしながら、具体的な顧客の調査伴走や必要なサポートを非連続につくっていけるチームにしていこうと思っています。

SPEEDA事業 Enterprise Team Leader 光岡 亮介

SPEEDA事業 Enterprise Team Leader 光岡 亮介

鍵は「ファン化」と「成功イメージを伝える」こと

普段、SPEEDA Enterpriseでは、CSの機能的にどんな取り組みをしているんですか?

飯田 啓介(以下「飯田」):
現在の担当社数は100社以上あり、タッチポイントは自身での新規開拓、SPEEDAの更新時や、新たなリード流入時などさまざまです。

私はお客様に「ファン」になっていただくことを意識しながら顧客対応をしています。実際に活用支援をしているある企業の担当者から、「飯田さんは社内の事情も深く勘案してくれるので、もう離れられない」と言われたことは非常に嬉しかったですね。

対エンタープライズのお客様には単に提案をし続けるだけでなく、お客様よりもお客様組織について詳しくなることがポイントだと考えています。

お客様から社内のことを聞かれるくらいタッチポイントを増やして、「社外の人間なのに社内の人より詳しい存在」になれるよう日々取り組んでいます。

また、一度ファンになっていただいたお客様は、意思判断する際に私に質問をくれることもあります。コンサルティングファームなどの外部パートナーから提案されたことや、今後進行するプロジェクトについてなど、SPEEDAに関係ないことを相談されることもよくありますね。

たとえば、あるお客様はSPEEDAを解約しようとされていたタイミングが、最初のタッチポイントでした。そこで私は単に解約を阻止するのではなく、「お客様の業務を成功に導くためにSPEEDAを使う」とお客様とともに目線合わせをしました。

SPEEDAを使っていただくことを目的にするのではなく、お客様の業務を分解して「目指す姿」に対してカスタマイズしながら使い方を提案する。結果、業務フローに組み込んでいただき、契約も継続していただけることになりました。

こうしたアプローチが成功すると、お客様のプロジェクトに毎年SPEEDAが組み込まれることになるのと、何か困ったときには必ず私に相談が来ることになるんです。それだけでなく、「ほかの部署でもSPEEDAを導入したいんだけど」とお客様が別部署のお客様を紹介してくれるようになりました。

SPEEDA Enterprise Team 飯田啓介

SPEEDA Enterprise Team 飯田啓介

松雪 賢将(以下「松雪)」:
お客様とのタッチポイントをつくるには、こちらからプッシュしていくだけではだめなんですよね。担当顧客全体の利用状況を定期チェックするようなやり方は通用しなくなってきているので、お客様の利用状況を常に可視化して、利用時間が急激に下がっているなど異変を察知したら、即アプローチをしていくよう業務設計にしています。

SPEEDA EnterpriseにおけるCSの実際の取り組み事例があれば教えてください。

飯田:
お客様にファンになっていただくという意味では、ワークショップの開催が挙げられます。

エンタープライズのお客様に、SPEEDAを使ってどんなアウトプットができるかイメージしていただくことは非常に重要だと思っています。なのでどんなことができるのか、実際にSPEEDAを使っていただきながら「こんなこともできるんだ」といった成功体験が得られるようなワークショップを開催することもあります。契約前の企業様にトライアルで実施し、ご導入につながったこともありますね。

もうひとつ、SPEEDA全体の仕組み化をした事例として、お客様アンケートと社内のslackを連携した例があります。

お客様にトライアルでSPEEDAを活用いただいたあと、感触を確認するために営業担当がお客様1人ひとりにアンケートを取っているんですが、内容が属人的な点や、収集方法に課題を感じていて。そこで、SPEEDAのトライアルが終わったら自動的にお客様にアンケートフォームが送られるようにし、回答してもらったらslackに自動通知されるように仕組み化したんです。

この仕組みをつくることで、トライアル後の打ち合わせ前にお客様の感触が把握できるのと、好感触だった方に対しては導入について前向きかどうかの確認がやりやすくなりました。

これは私が大企業出身だからこそ、思いつくことができたことだと思っています。大企業では公平性を大事にしていて、誰でもできる環境を整えたり、全員がわかるような仕組みをつくったりします。

ユーザベースは「自分でキャッチアップすることが前提」というカルチャーなんですが、「できない人がいるから仕組み化をする」という大企業での経験を活かせた例なのかなと思います。

松雪:
アウトプット作成については飯田さんと同じことを思っています。SPEEDAは情報プラットフォームなので、何に使えるものなのかわかりにくい部分がある。だから、こちらでユースケースを定義して提示しないと利用促進になかなかつながらないんです。

そこで、私の場合はSPEEDAで事業企画のサンプルをつくってお客様にお渡ししています。市場規模がどれくらいで、ターゲット層はどこか。ビジネスモデルをつくるにあたってSPEEDAでどんな情報が取れるかをお見せするイメージです。

それはめちゃくちゃ喜ばれそうだし、SPEEDAの利用イメージが湧きそうですね。

飯田:
松雪さんが入社してから、事業全体に大きな変化がありましたね。事業企画書作成の経験者が、お客様がイメージしていたクオリティを凌駕するようなアウトプットをつくることで、成功をイメージしていただくことにつながったと思います。

CSで絵を描いて、それを提示して、活用支援までもっていく。SPEEDAの中で顧客の成功体験をつくることができるようになったと思っています。

松雪:
エンタープライズ営業ではユースケースをいかに定義して、いかに自部門で使えそうか、イメージを持っていただくことが重要なんです。

プレイブックをつくって、誰でも100%再現できるような状態をつくることでSPEEDA利用のハードルをとことん下げる。SPEEDAの活用をイメージしてもらえれば、「別の部署でも使えそうだ」といった広がりも生まれます。

SPEEDA Enterprise Team 松雪賢将

SPEEDA Enterprise Team 松雪賢将

顧客への想いや業務プロセスの理解が大企業出身者の強み

ふたりが所属するAccount Executive Unitには大企業出身のメンバーが多いようですが、こうしたメンバーがなぜ活躍できるのでしょうか。

飯田:
要因はふたつあると思っています。ひとつが想いの部分。もうひとつはスキルですね。

営業やCSは、顧客にコミットするために「想い」が重要です。大企業出身者は、たとえば稟議に時間がかかることや、社内での立ち位置の見え方が重要であることなど、大企業の人に共感する場面があると思います。自分が経験した課題を解決したいという想いがあるからこそ、自然と顧客の成功にコミットしていけるんだと考えています。

また、大企業の業務プロセスへの理解があるので、お客様が次に何を必要とするか仮説が立てやすいですね。担当者が社内でどんな立ち位置を求められているか、どんな状況で、誰から、何を言われているか。そして、そこに対してどんな手を打つか。

大企業出身者には、それらを踏まえて提案するスキルが身についているんだと思います。

松雪:
大企業だけではないと思いますが、経営層、事業部長、統括部長クラス、現場の担当者はそれぞれ課題感が異なりますよね。その各レイヤーに応じて、目線合わせをしながらお話するのは得意ですね。

経営層であれば、社会課題を解決するためという文脈でなければ興味がない。一方で、現場の担当者は情報収集や資料作成が大変だという話になる。全員に対して一概に同じ話をしても刺さらないので、対面するお客様の組織の役職に応じて柔軟に対応するようにしています。

そこには、前職で各レイヤーに向けた社内承認を乗り越えてきた経験が活かされていますね。

光岡:
飯田さんも話してくれたように、コミットメントを発揮するために「自分事化する」ことは非常に重要だと思っています。私自身は大手企業の出身ではなく、事業開発の経験もないので、SPEEDA事業のエンタープライズの組織をつくる中での自分事化には一定以上の期間が必要でした。

自分自身が大手企業の中で苦労してきたことや、SPEEDAがあればその苦労がもっと少なかったのに……という原体験を強く持っていることが、ふたりに共通しているポイントだと思っています。また我々がこだわる顧客志向の体現のためには想像力が極めて重要で、自身の体験をもとに想像の解像度が高いことも要因かなと思います。

SPEEDA Enterprise Teamリーダー 光岡亮介
大企業からスタートアップに来て、そのギャップに戸惑ったことはありますか?

飯田:
前職は業務上、確認プロセスも多くあったのですが、ユーザベースでは「自分で決めていいよ」とアカウント担当に判断を任せてもらえることに少し戸惑いましたね。

松雪:
私も同じです。前職では各プロセス毎に確認を取らなければならなかったので、ユーザベースに来て「確認はいらない」と言われたときに、「どこまで確認がいらないか」がわからなかったんですよ。

前職では見積りを出すときに、承認を得てからでないと数字が出せなかった。それがユーザベースではSalesforceでポチッと出すだけ。「承認なんているわけないじゃん」と言われて(笑)。たった5秒で見積りが出せるんだ……と最初は感動しつつ戸惑いましたね。

そもそも、なぜユーザベースに入社しようと思ったんですか?

松雪:
私は富士通に新卒入社して、ずっと事業企画をしていました。ただ、全社戦略を考えていたので、企画した事業が立ち上がるまでに3〜5年と時間がかかっていたんですね。29歳になったとき、年齢を考慮して、もっと短期スパンで成功体験を積みたいと考えるようになりました。

小さな課題感でいいから課題解決の経験・実績を積み上げたいと考えたときに、もう少しコンパクトな組織で仕事がしたいと思って行き着いたのがユーザベースでした。

もともとSPEEDAのユーザーで、私自身SPEEDAに課題解決をサポートしてもらった経験があったのと、ビジネス企画をしている方を支援したい想いがあったことが決め手でしたね。

飯田:
私はもともと世の中を変革させるようなプロダクトに携わりたいという想いがあって、新卒でNTT東日本に入社しました。

当初は小田原営業所で中堅・中小企業をターゲットとした直販営業をしていたんですが、顧客にも恵まれ、ルーキー賞や営業社長賞を取り続けることができました。

その後、本社でグループ事業の推進を実施していたのですが、グループ統合の時期も重なり、大企業の中から世の中を変えることの難しさにぶつかっていました。

そんな中、SPEEDAというプロダクトがNTTグループの各社で導入されているらしいと聞いて、「自分はグループ事業の推進をしているのに全然入り込めていない。大企業に入り込んでいるプロダクトってどんなものだろう」と興味を持ちました。

さらに以前から、自分には営業として活躍したいというWillを持ちつつ、プロダクトにも携わりたい想いがあったので、そのふたつを叶えられそうだと思い、ユーザベースに入社したのが経緯ですね。

対談風景

光岡:
ふたりの面接は私が担当したんですが、飯田さんはとにかく顧客志向の高さと、もっと短いスパンで多くのチャレンジをして成長したいという意欲が印象的でした。入社してからも、「顧客により高い価値を出すために成長する」という考え方で、いつも自分を追い込みながらものすごい速度で成長をしています。その姿勢はすごく尊敬していますね。

松雪さんの面接は、一見すると物静かなのに、話すうちにだんだんと熱いものを秘めた人であることがわかっていったのが印象的でした。いまもチームの非効率な部分をどんどん変えたり、顧客が手元で調査を再現できるような資料を具体的につくったりと、自分の得意分野でチームにとって重要なことを見つけ、改善していく姿勢はすごいと思っています。

エンタープライズ営業のスキルを「型化」し、誰もが活躍できる環境をつくる

現在抱えている課題感にはどんなものがありますか?

飯田:
SaaSのエンタープライズセールスのスキルを持っている人は、市場価値が非常に高く希少な存在になっていると思います。現在の業務の経験を活かしてスキルを型化し、未経験者でも活躍できるような環境をつくることが、私たちに求められていると考えています。

また、SPEEDAのプロダクトとしてのフェーズも、自走できる方々向けの導入フェーズは収束しつつあります。最近は私たちの支援を必要とするユーザーの方々が増えているので、活用支援の工数をより効率化していくために仕組み化をしていくことも必要だと考えています。

松雪:
今回新たにCS部門を分離・立ち上げるにあたって、組織をつくるだけでなく、役割分担からお客様への価値提供まで、業務プロセスの設計もしなければなりません。これまでやってきた業務にもまだまだ改善ポイントがあると思っているので、順を追ってやっていこうと考えています。

ほかにもお客様から、SPEEDAの使い方は理解できているものの、それを使いこなすだけの調査スキルがないという声をいただくことがあります。

資料をまとめたり、調査の要点を整理したりができないとSPEEDAは使いこなせない……といった悩みを抱えているお客様に対して、将来的には調査スキルの獲得を支援するなど、人材育成のような領域にも展開していけたらと思っています。そうすることで、よりSPEEDAを活用いただき、お客様のビジネスを前進させるお手伝いができればと思うんです。

対談風景
具体的にどのようなステップで、エンタープライズ向けCS組織を立ち上げるんですか?

光岡:
いきなり分業をすることで顧客価値が下がるのは本末転倒なので、ステップは慎重に進めようと考えています。まずは「具体的な調査伴走の機能」「SPEEDAの利用率の計測や、利用を向上するコンテンツの企画機能」のふたつに分けたうえで、後者から推進していこうと思っています。

その次は年間を通じた理想的なコミュニケーション設計をしたうえで、定期的に状況確認やコンテンツ提供をしていく顧客接点機能の構築。最後に一定の人数規模で調査伴走が必要なフェーズで、プロジェクト的に支援をしていくチームをつくっていこうと思っています。

実はMIMIR事業にもエンタープライズ向けのチームがあるんですが、彼らは顧客の調査プロジェクトに伴走して、すごく具体的に調査の要件定義や支援をしているんです。「調査伴走の機能」については独自につくり上げるのか、MIMIR事業と有機的に連携をしていくのかは社内でも話し合っているところです。

これからの目標について教えてください。

飯田:
より顧客に信頼され、存在感のある営業になりたいですね。社内に対してはもちろん、社外でも通じるようなエンタープライズ営業のスキルセットを持った人間になりたいと思っています。「SaaSのエンタープライズ営業といえば、飯田啓介」と想起してもらえるような取り組みを、今後どんどん増やしていきたいです。

松雪:
個人的にはSPEEDAの利用ログをまだまだ活用できていないと思っているので、データを整備したうえで利用促進につながるような仕組みを構築していきたいと思っています。

そのうえで、解約の予測までやっていけると我々の工数も下がりますし、お客様にとってもメリットがあるのではないかと思うので、そこをやっていきたいですね。

光岡:
もともと「プロサッカーチームのような組織をつくりたい」と考えているんです。組織への想いが強いタイプなので、1人ひとりが得意なことを活かしながら、全体で生産性が高い組織をつくっていきたいなと思っています。

飯田さんも松雪さんも、成果の出し方や得意なポイントが全然違います。他のメンバーもそれぞれのバックグラウンドや得意なことを活かしてエンタープライズ顧客に向き合っているんですが、もっと多様な人材を増やしながら、属人性と再現性を両立できるような組織にチャレンジしていきたいです。

編集後記

一度はなくした(統合した)CSを、なぜまた分離させるんだろう? と取材に臨みましたが、光岡さんが「組織構造は数年スパンで統合と分離を繰り返すものだと思っており、いまは分離のフェーズ」と話しているのを聞いて、たしかに……と納得。

飯田さんと松雪さんには、なぜ大企業出身者がユーザベースに転職しようと思ったのか? という疑問から、企業カルチャー的に大きく違うはずなのに、なぜ入社早々活躍できているのか、その秘訣を中心に質問してみました。インタビュー中ずっと「なるほど……」「なるほどなぁ!」を連発していた気がします(笑)。

本記事に登場するメンバーの中には、すでに退職・退任しているメンバーも含まれます(役職・所属組織名は当時)

執筆:宮原 智子 / 撮影:渡邊 大智 / 編集:筒井 智子
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